JR7社体制、再構築の時期 石井幸孝氏: 日本経済新聞




夜行新幹線や新幹線貨物があれば凄く便利ですよね。
もう一度JRの再構築が必要なのは至極当たり前に思えます。

そしてリニアなんかは不要なんですよ。

以下記事
我が国の鉄道が開業150周年を迎える今年は、国鉄改革でJRグループが誕生してから35年という節目でもある。当時の「分割民営化」は赤字に陥った国鉄の大手術としては正しかったが、その後JR北海道は窮地に陥り、JR貨物も有効活用されているとは言えない。JR7社がバラバラでいいのか、という議論も必要だろう。

あらゆる組織は変わっていかねばならない。国鉄が存続したのは38年間。JRも再構築の時期を迎えている。推計では地域の人口密度が1平方キロメートル当たり350人を下回ると旅客鉄道会社は赤字になる。人口減によって2050年にはJR東日本も西日本も赤字に転落することになる。通勤や出張の利用者が大きく減った今回のコロナ禍は、鉄道が衰退する未来を一足早く見せつけた。

赤字ローカル線の廃止で鉄路は縮小していると思われているかもしれないが、過去35年間、JRグループの営業キロ(運賃計算に使う距離)は約2万キロであまり変わっていない。この間、新幹線だけは総延長が約2千キロから3千キロへと1.5倍に拡大している。

インドなどにも「輸出」し、世界に誇る新幹線は北海道から鹿児島までレールがつながり、北陸新幹線の延伸とリニア中央新幹線を含めると東京―大阪間を結ぶ高速鉄道はやがて3路線になる。

鉄道再生の中核を担うのはやはり新幹線だ。コンテナ電車仕様にした「貨物新幹線」を走らせれば、一大食料生産地である北海道や東北、九州からの生鮮品輸送などに活用でき、青函トンネル内の速度制限も必要なくなる。深刻なトラック運転手不足の解消にも寄与するだろう。

深夜から早朝まで新幹線を止めているのはもったいない。毎日の保守点検を合理化すれば、深夜0時〜3時ぐらいまでの「夜行新幹線」運行も可能になる。

全国を結ぶ新幹線はそもそも分割経営にはなじまない。そこで、すべての新幹線を一括管理・運行する官民共同の「JR新幹線会社」設立を提案したい。新大阪発仙台行きのような直通列車も運行できて利用価値も向上するし、外資による買収防衛にも役立つ。これこそJR改革の柱になり得るアイデアだと考えている。




石井氏の「人口減少と鉄道」は良書
Amazonレビューは掲載後に削除といういつものお約束、都合の悪い方がいるのでしょう。
こちらのリンクよりどうぞ


また新書も出ているようです。