おやじのぼやき

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科学者の社会的責任

ナパーム弾 科学者の社会的責任

選「地獄の炎 ナパーム」 - フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿 - NHK




2023年2月7日放送の録画視聴

著名な有機化学学者、ルイス・フィーザーの作り出した兵器。
東京を焼き、ベトナムを焼き、民間人を焼いた。

戦争は絶対悪であって、どの兵器は使用可能、どれが使用禁止とかではない。
全ての兵器が不要なのである。
人類という愚かな生物はこれ以上進化出来ないのなら絶滅するのが最善なのかも。

是非、番組を見て欲しい。


「科学史に埋もれた闇の事件簿。今回は、地獄の炎「ナパーム」。太平洋戦争で東京大空襲を始め日本の都市を焼き尽くし、ベトナム戦争ではジャングルもろとも村を壊滅させた。発火しやすく対象に粘りつくために消火が極めて困難になるという特徴を持つ。あまりにも非人道的だとして国際的に禁じられたが、今もなおテロや内戦で使用されているという。この恐るべき兵器を作ったのは、ノーベル賞候補にもなった若き天才化学者だった―。」


埋もれたエイズ報告 NHK取材班 桜井均 三省堂 1997

図書館本

これが調査報道というお手本。
1994年2月6日 NHKスペシャル「埋もれたエイズ報告」の制作過程とその後。

行政、アカデミズム、製薬企業等の社会的責任とは何か?
本書から見えてくるのは一部の人間が方向性を密室で決めていく過程。
そこに蠢く利権、嫉妬、名誉欲等々だろうか。

本書の元になったNHKの番組が無ければ、血液製剤の問題、輸血感染の問題などはさらに
矮小化してHIV/AIDS問題は違った方向に流されてしまったのであろう。

行政、科学者、製薬企業がそれぞれの情報の透明公開性とそれぞれの社会的責任を
果たしていれば、日本のHIV/IDS感染者および患者は現状よりさらに少なかったであろう。

結果的には、輸入血液製剤で感染し、抗ウイルス剤の開発前に苦しみの中で亡くなっていった多くの血友病患者の子供達がいる事を知らなければならない。

筆者が最後に書く。
行政が自らの無謬性を確保するために不作為に陥り、この被害を防ぎえなかったとすれば、その責任は重い。薬害エイズ事件の真相究明は、「誰が何をなさなかったか」という不作為の連鎖を明らかにすることでもある。

また、NHK番組の中心人物であった今井彰氏(その後プロジェクトXのプロヂューサー)の「赤い追跡者」(2013)も本書に関連している。

埋もれたエイズ報告
桜井 均
三省堂
1997-07

赤い追跡者
今井 彰
新潮社
2013-06-21

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