シールド工法というまったく確立していない技術を採用し、いたる所で問題が発生している。
これについてはジャーナリストの樫田さんが、リニア、広島のトンネルおよび、記事の地域に関して
纏めているので後日示したい。

以下記事
2023年10月18日 7時42分

東京 調布市の住宅街で道路の陥没が見つかってから18日で3年です。

原因とされる地下のトンネル工事で緩んだ地盤の補修が進む一方、作業に伴って住民の転居や家屋の解体も行われるなど地域の姿は変わりました。

補修には2年ほどかかる見通しで、高速道路会社は陥没現場周辺の地下トンネルの工事の再開は見通せる状況ではないとしています。

3年前の2020年10月18日以降、調布市の住宅街で道路の陥没や地中に3か所の空洞が見つかり、原因は東日本高速道路が地下深くで行っていた「東京外かく環状道路」のトンネル掘削工事とみられています。

会社では、ことし8月からトンネルの真上にあたる幅16メートル、長さ220メートルの範囲で緩んだ地盤の補修工事を行っていて、会社の説明によりますと、工事のためにおよそ30軒のうち半数以上と住宅の買い取りや一時移転の交渉を終え、これまでに12軒が転居して建物を解体したということです。

地下のトンネル工事をめぐっては、陥没が見つかった地域を含む一部の区間は去年2月に住民からの仮処分の申し立てを受けて東京地方裁判所が中止を命じ、現在も掘削は止まっています。

地盤の補修には2年ほどかかると見込まれ、会社では中止を命じられた区間のトンネル工事への対応については見通せる状況ではないとしています。

一方、そのほかの区間については削った土の量を厳しく把握するなど、事故を踏まえた再発防止策をとるとしていて、巨大な掘削機、シールドマシンによる掘削を再開しています。

三鷹市や調布市では、近く地上の中央自動車道にトンネルをつなぐための工事が新たに始まる見通しで、今月、住民を対象にした説明会が開かれました。

会社によりますと、住民からは工事に伴う振動や騒音への不安の声などが寄せられ、振動や騒音を軽減させる工法を徹底することや、必要な場合は一時的な滞在先を提供することなどを説明したということです。
これまでの経緯

東京 調布市の住宅街で陥没が見つかったのは3年前の2020年10月です。

その後、地下で空洞も相次いで見つかりました。

周辺の住宅では壁や基礎の一部などに亀裂が確認されたほか、市役所には陥没が起きる前から「家が揺れる」などといった住民からの連絡が相次いでいました。

地下深くでトンネル工事を進めていた東日本高速道路は、有識者による委員会を設置して原因を調査し、2021年3月、委員会はシールドマシンで地下を掘り進める際に、土を取り込みすぎた施工ミスが原因となった可能性が高いなどとする報告書をまとめました。

これを受けて東日本高速道路などの事業者は2021年12月に
▽シールドマシンによる土の取り込みすぎを防ぐため、削った土の量を厳しく把握することや、
▽騒音や振動の監視を100メートル間隔で行い、結果を現地で表示するなどとする再発防止策をまとめ、2022年2月からは陥没が起きた場所以外の地域で掘削工事を再開しました。

一方、同じ月にはトンネル工事の中止を求める住民の仮処分の申し立てに対し、東京地方裁判所が陥没した地域を含む一部区間の工事の中止を命じる決定をしたため、現場周辺では掘削工事は行われていません。

東日本高速道路は、トンネルの真上部分について工事の影響で地盤が緩んだことを認め、対象のおよそ30軒に仮移転や買い取りの交渉を進めて2023年8月からは解体が完了した場所から地盤の補修工事を進めています。

東日本高速道路では地盤補修や補償への対応を優先するため、現時点で工事が中止が命じられている区間への対応を検討できる状況にないとしています。
東日本高速道路「住民の不安解消に努める」

東日本高速道路は「東京外環道の工事における地表面陥没・空洞事故やトンネル工事中の振動・騒音により、住民の皆さまに多大なるご迷惑とご不安を与えてしまい、心よりお詫びを申し上げます。引き続き皆さまのご意見を伺いながら丁寧に説明し、住民の皆さまの不安解消に努めていくとともに、責任を持って工事を実施してまいります」とコメントしています。