図書館本 お勧め

津波対策をしなかった東京電力の犯罪に関してはすでにジャーナリストの
添田さんらが地道な取材や情報公開により明らかになり、裁判においても
東電の犯罪を立証してきている。

本書は原発ムラの中でもアカデミア(学問分野)での関係者が3.11までの種々な審議会
会合等での悪事を実名告発していて興味深い。秘密会合等に関しても指摘しており、これも
添田さんらも指摘してましたね。

ただ、著者が専門とする地震学会も過去において地震は予知可能であるとして多額の
学術交付金(科研費等)を得ていたムラでもある事は知っておくべきであろう。

原発ムラ(核ムラ)としての行政、電力会社、大学、ゼネコンの関係性が良く分かります。
予算を提供して土木学会に研究委託し、そのデータを都合よく使う。
電力会社は総括原価方式ですから決して損はしない、そんな業界に色んな企業や忖度して
金儲けに勤しむ。

3.11 1Fの非常電源装置が津波を被らなければ、歴史にIFはないけど。
当時の1F所長が前職において防潮堤に非積極的であったことも議事録等で明らかであったことは
再現フィルムや映画、ドラマでは描かれていないのが非常に残念です。







東電のハードディスクから掘り起こされた重要メール Level7 books
添田 孝史
一般社団法人 原発報道・検証室(名称:Level 7)
2022-10-08