図書館本 良書だとは思うので、読んでみて。

哲学対話という文脈の本である。結構売れていて評判が良いとの事。
自身のブログ等を元に書籍化したそうである。
まったく哲学という学問を勉強した事はないのだけれど、池田晶子、養老孟子、内山節、内田樹などの書籍はそれなりに読んできた。
面白いのは、内山さんや知り合いの元慶応大学文学部教授が池田晶子を知らなかったり、内田さんが最近まで内山さんを知らなかったり。案外と哲学という分野は広い様で狭いのかなと。

自分にとっては哲学って、本質を見極めるために考える事であり、生活の智慧であり。
食うために生きるのでなく、生きるために食うものであり、知る事より考える事なのである。
ある種、真理の探究や普遍性を目指す。

自分にとっては時間、労働、貨幣、自然などを考える事であった。
答えが無くても良いのである。

さて、本書である。
1991年生まれの著者(哲学者)のこれまでの人生を綴りながら、大学で哲学を学び研究し、哲学対話という行事(イベント)を通し、ファシリテーターとして本質を考えるという流れを説明する。

哲学対話は闘技場ではないと書く、ケアであると。セラピーではないと。気を払うという意味でのケア。
文章をしかしで繋ぐのは簡単であるが、だからで繋ぐには工夫が必要である。なるほどと思う。

さて、最後に個人的に想ったのである。
是非、池田晶子さんの「14歳からの哲学」も読んでみてはと。

ちなみに、永井さんは、池田晶子記念 わたくし、つまりNobody賞 を2024年第17回の受賞者である。



水中の哲学者たち
永井玲衣
晶文社
2021-09-25



14歳からの哲学 考えるための教科書
池田 晶子
トランスビュー
2003-03-20