図書館本

初めての著者の方の本です。
宮本常一さんの本はそれなりに読んでいて、興味がありました。

端的に言えば、宮本常一民俗学入門紹介書でしょうか。

忘れられた日本人をはじめとする有名な宮本の書籍から、民衆、住民、常民、共同体そして民具などのコンテキストで宮本が目指した民俗学(宮本自身は学問というある意味高みからの態度では全くない)を紹介してくれています。

知らなかった事として、宮本は「日本人は自然に甘えていると」指摘していると。
そして、しかし決して自然を大切にしていない。木でも草でも平気で切ってしまう」と。

参考書籍と紹介されていますが、佐野眞一氏が宮本を称して「旅する巨人」と紹介しています。
また、本書でも紹介していますが、女性に注目した調査や、共同体での民主主義の成り立ちなど、
さらには無文字あるいは非文字での文化・歴史として男女間の性事象も宮本氏の大きな功績なのです。