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2011年3.11原発震災

原発事故対応における、種々なセクターの対応と危機管理
そして、最悪のシナリオがいかに作られたか?そしてそれがいかなる効果があったのか?

2021年3月放送のNHK番組の取材および追加取材によって本書が出来たとある。

政府、東電、防衛省・自衛隊、米国・米軍、原発関連研究者・官僚などを取材して明らかになった事が綴られている。

今振り返って、3.11の原発震災、それは明らかに人災であり、安全神話に基づいた思い込み
そして危機管理能力の低さであろう。

本書でも、「また同じ事は起こるのだろう」と指摘している。まったく同感である。

そして一番の被害者は、最悪のシナリオの直接被害者である、福島原発周辺の住民である。
後書きにも書かれている、3月の番組を見た元農家の方が都内で自死されたと。

2024年元旦の能登の震災では、原発周辺の道路は寸断され、事故が起これば、避難すら出来なかったと報道されていた。

原発がある以上、常に最悪のシナリオは作らねばならないのであろう。
東日本壊滅、西日本壊滅 そして日本滅亡と。

原発事故 最悪のシナリオ
石原 大史
NHK出版
2022-02-18