図書館本 本年読んだベスト3に入るだろう良書

原題:Dirt to Soil:Our family is journey into regeneratinve agriculture

アメリカにおける不耕起農業の話です。
日本の福岡正信氏の本も引用されています。
ちなみに福岡翁の「わら一本の革命」は1975年出版です。

近代農業が土からの略奪により砂漠化してきた事は確かなのでしょう。
そして、土壌を考えず、作物だけに注目した事で、土壌は砂漠化したと。

さらに、単一作物(モノカルチャー)による収量のみを考える農業。

筆者は収量より収益が重要だと指摘します。確かに、農薬や除草剤、耕起用の農機具などの
支出が減れば収益は収量が少し減っても増えるのは当然なんですね。

アメリカは消費者が払ってくれる1ドルのうち生産者に入ってくるのは14セントだそうです。

土壌中の細菌や真菌の存在こそが土壌の健全な姿だと(これ人間の腸内細菌叢にも似ていますよね)

訳者あとがきで、本書の著者や関連科学者が登場するドキュメンタリー「Kiss the Ground]
Netflix を紹介しています。(見ましたが良い作品です)

不耕起栽培(畜産を含む)は実は温暖化対策にも大きく貢献しているようです。

土を育てる 自然をよみがえらせる土壌革命
ゲイブ・ブラウン
NHK出版
2022-05-30