リニア工事現場近くの住宅の庭で水と気泡 工事中断し調査 東京 町田の小野路工区 | NHK | 東京都




2024年11月8日 13時13分

リニア中央新幹線の地下のトンネル工事が行われている東京 町田市の住宅の庭で10月、水と気泡が湧き出て、JR東海が掘削機による工事を中断しています。JRは「工事との因果関係を確認する」とコメントしています。

JR東海によりますと、10月22日、東京 町田市から神奈川県に向かって地下を掘り進めているリニア中央新幹線の「第一首都圏トンネル小野路工区」に近い町田市の住民から「庭で水が出ている」と連絡があったということです。

社員が現場の庭を確認したところ、水と気泡が地中から湧き出ていたということです。

工事に使っている掘削機は、土を削りやすくするために気泡を出しながら動くもので、JR東海は住民から連絡があった当日から工事を中断し、工事との関係を調べています。

湧き出ていた水と気泡は、工事中断の2日後から止まっているということです。またJR東海によりますと、湧き出た水と地表の気体を採取して専門機関で調べたところ、健康には影響がない数値だったということです。

現場の工区では、深さ40メートル以上の地下を、町田市の掘削開始地点から西に247メートルほど掘り進めていて、水や気泡が湧き出た庭は、掘削機の表面から数十メートル離れています。

JR東海は「工事との因果関係を確認するとともに、周辺の監視を実施しています」とコメントしています。
斉藤国交相「適切な措置が取られるよう指導や助言行う」

これについて、斉藤国土交通大臣は、8日の閣議のあとの会見で、「JR東海からは、工事との因果関係を確認するとともに、周辺の監視をしっかりと実施していくという報告を受けている」と述べました。

そのうえで、「地元住民などへの丁寧な説明と調査を踏まえた適切な措置が取られるよう引き続き指導や助言を行う」と述べ、JR東海に対して、速やかな原因究明を求める考えを示しました。