南アルプス問題 「37年までに解決」 川勝知事 インタビュー【大井川とリニア】|あなたの静岡新聞
川勝知事が懇意な現静岡県立大学学長(元京大総長)の尾池和夫氏の南海トラフ地震を参照しているのだろうか???
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川勝平太知事は9日までにインタビューに応じ、JR東海がリニア中央新幹線品川−名古屋間の開業目標を「2027年以降」としたことで、リニアの開業時期に関する目標は37年の全線開通(品川−大阪間)だけになったとの認識を示した。その上で、県がリニアトンネルの県内工事を認めない理由の一つになっている南アルプスの環境保全に関する議論を念頭に、「南アルプス問題は37年までに解決すればいい」と述べた。
川勝知事は、JRによる23年12月14日の国への工事実施計画変更申請により「27年(の開業目標)が消えた」とし、37年の全線開通までに「できるところからやればいい」と、持論の連続する2駅の部分開業の正当性を主張した。「そのときまでに南アルプス問題が解決できていれば、(JRの)目的はほぼ達成できる。南アルプス(問題)は37年までほっと息をつけた」と強調した。
「南アルプスの環境と大井川水資源の保全」と「リニア事業推進の両立」という課題は、議論するための時間的な猶予を得たことで「半分終わった」との見方を示し、JRによる変更申請は「クリスマスプレゼントだ」と述べた。最初に部分開業する区間は山梨実験線が走行する神奈川−甲府間が望ましいとし、こうした主張は静岡県が22年7月に加盟したリニア建設促進期成同盟会の方針とも矛盾しないとした。
静岡工区の工事の遅れなどを理由に27年開業が実現的でなくなっていたのに同社が27年品川−名古屋間開業にこだわっていたのは、22年5月に死去した同社の葛西敬之名誉会長の意向に沿っていたからだとし、23年4月に就任した丹羽俊介社長が「葛西方式に風穴をあけた」と独自の見解を示した。
静岡県は、品川−名古屋間の27年開業と37年全線開業を目指す立場を表明した上で、リニア建設促進期成同盟会に加盟した。
(政治部・尾原崇也)