どうして人間は愚かな戦争を繰り返すのだろう?そして若者が死んでいく。
政治家や階級の上の軍人は死なない。


 やっと見ました。戦争の本質が分かる様に思いました。



wikiの説明が良く出来ていましたので、備忘録として。第一次世界大戦の西部戦線において、ドイツ軍の志願兵パウル・ボイメルが戦場での死と痛み、不安、恐怖、理不尽、怒り、そして虚しさを味わい、やがて戦死するまでを描いた物語である。
物語はパウルの視点を通じて戦場後方での休息、新兵訓練、野戦病院、行軍、砲爆撃、塹壕戦、突撃、女性との逢瀬、負傷、戦友の死、物資調達、帰郷、斥候任務と様々なエピソードを時系列が明確でない形で述べられていく。パウルの体の外で起きる戦場での日常や戦闘の描写と、パウルの内面での思索とが対比的に描かれていて、作者をはじめとする戦場の兵士が負った心の傷の深さを際立たせている。何より苦悩と葛藤を経た一兵士の物語は兵卒の死など記録に残らず大した問題にならないという、戦争の持つ非人間性を風刺した結末となっている。
軍事的な考証も概ね正確に描かれ、毒ガスへの冷静な対処方法や、砲撃時に音の大小でその飛距離や砲弾の種類を見分ける方法、白兵戦では敵を突き刺すと抜き辛い銃剣よりも磨いだ陣地構築用のスコップの方が役立つこと、峰に鋸刃が付いた銃剣は使いづらい上に持ち主が敵に捕まったら惨殺されること、戦闘機よりも偵察機の方が砲撃を予告する存在として忌み嫌われるなど、当時の前線の実相が活写されている。
戦場での兵士達が見せる素朴な愛国心や勇気、友情、義務感なども描かれている。しかしそれ以上に戦争という行為の凄惨さと理不尽さ、そして兵士達の人生や人間性が破壊される姿が生々しく描かれており、終盤の主人公が敵兵の死体と向き合いながら述懐するシーンなどから、反戦文学とも解釈できる。それ故にナチ党政権下では所有が制限され、レマルクもユダヤ系、非国民、フランスのスパイなどと言われのない迫害を受け、最終的に国外亡命を強いられた。
なおレマルクは1931年に本作の続編とも言える、第一次世界大戦の塹壕戦からの復員兵を描いた小説『還り行く道(ドイツ語版)』を出版している。