購入 良書

アレックス・カー氏のファンであれば購入せざるを得ないであろう。
本書の奥付には氏の代表作である「犬と鬼」、「美しき日本の残像」は紹介されていない。
後書きで清野由美さんが少し著作には触れてはいるが。

本書は氏のこれまでの人生で出会った景色、景観、風景を日本の文化や土壌がいかに改変されてしまったかを旅の哲学という文脈の中で綴って書き留めたものだと感じた。

場所が特定されれば無駄なお土産屋が出来たり、景観や自然が改変されてしまい、オーバーツーリズムにより本来あった姿は亡くなってしまう現実。

ふと思った。きっと身近な所にも手垢が付いていない改変されていない自然や文化が残っている場所があると。そう、そこに旅すれば良いのだと。

ニッポン巡礼 (集英社新書)
アレックス・カー
集英社
2020-12-17