「政府があらゆる記録を残すのは当然」 菅首相の新書から消えた言葉の重み - 毎日新聞
チキさんの番組でも話題に。音声聞けます。
上記菅氏のブログのコピペ
2012-01-28
テーマ:
ブログ
今週、東日本大震災に対応するために立ち上げた多くの会議で議事録が作られていないというずさんな実態が、次々と明らかになりました。
歴史的な危機に対処していることへの民主党の意識の薄さ、国家運営への責任感のなさが如実に現れています。
公文書の作成は、政党の主義主張とは全く関係のない、国家運営の基本です。
公文書管理法では、記録を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」とし、意思決定に至る過程の文書を作成することを義務付けています。
1000年に一度という大災害に対して、政府がどう考え、いかに対処したかを検証し、そこから教訓を得るために、政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録はその最も基本となる資料です。
それを作成していなかったのは明らかな法律違反であるとともに、国民への背信行為です。
人類が原発事故を二度と起こさないために、事故が起こった原因、被害の拡大を防げなかった理由を徹底的に究明することは、国民や世界に対し、国が果たすべき重要な責務です。
しかし、福島第一原発の事故に対処した原子力災害対策本部でも議事録は残されていませんでした。
これでは国会の事故調査委員会の検証にも支障が出るのは避けられません。
議事録のないことは昨年5月の時点で問題になって、当時の枝野官房長官は改善を約束し、野田総理もこのことを十分認識している立場にあるにもかかわらず、
その後も作成されずに、23回にわたる昨年末までの原子力災害対策本部の議事録は一切残されていません。
これでは、民主党政権のが自らの失敗を隠そうとしたと疑われるのは当然です。
総務大臣を務めた私の経験からしても、官僚は法令順守意識が高く、政治家に聞きもせずにこのように基本的な事柄を放置するとは到底考えられません。
事実、震災から1ヶ月後の4月の時点で、全省庁の官僚のトップである官房副長官が、文書の作成と保存の徹底を指示しています。
民主党は野党時代に政府の文書管理の不備を責め、情報公開を声高に叫んでいました。
しかし政権交代後、政治主導の象徴とした政務三役会議など、政策決定過程の多くは非公開で議事録も作成されず、「密室政治」となっています。
議事録作成という基本的な義務も果たさず、「誤った政治主導」をふりかざして恣意的に国家を運営する民主党には、政権を担う資格がないのは明らかです。
国会の審議で厳しく質してまいります。
1945年8月敗戦間際、多くの公文書が焼却された事は歴史が証明している。
そして、現在、同じ事が平気に官僚と政治家により行われている。
あまりに愚か。
以下記事
菅義偉首相が2012年に刊行した本を改訂した「政治家の覚悟」(文春新書)が20日に発売されたが、もとの本にあった「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然」などと書かれた章が削除されていた。菅氏は言うまでもなく安倍政権の官房長官として公文書の改ざんや隠蔽(いんぺい)問題の渦中におり、これまでもたびたび引用されてきた一文だった。出版社は「編集上の理由」と説明するが、ネット上では「自分の言葉も改ざんするのか」などと批判が広がっている。どんな言葉だったのか、改めて振り返る。【大野友嘉子/統合デジタル取材センター】
公文書問題で注目の言葉だった
衆院予算委員会の集中審議で「桜を見る会」を巡る公文書管理問題について答弁する菅義偉官房長官(左)。右端は安倍晋三首相(いずれも当時)=国会内で2020年2月12日、川田雅浩撮影
菅氏は、自民党が野党だった12年3月に刊行した著書「政治家の覚悟 官僚を動かせ」(文芸春秋企画出版部)の中で、旧民主党政権が東日本大震災の時に十分に議事録を残していなかったことを批判。「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録は最も基本的な資料です。その作成を怠ったことは国民への背信行為であり、歴史的な危機に対処していることへの民主党政権の意識の薄さ、国家を運営しているという責任感のなさが如実に現れています」と、公文書管理の重要性を強調していた。
しかし、安倍政権では森友・加計学園、桜を見る会で公文書の改ざんや隠蔽、桜を見る会でも不自然な廃棄が発覚。新型コロナウイルス対策を巡っても政府の会議の詳細な議事録を残していないことなどが批判されてきた。
菅氏の旧著での一連の言葉は、そうした状況の中でたびたび引用されてきた経緯がある。官房長官記者会見でのやり取りも大きな話題になった。加計学園の大学獣医学部新設を巡る公文書管理が問題になっていた17年8月8日、朝日新聞の記者がその部分を読み上げ「この発言を行っていた、本に記されていたのはどなたか、ご存じでしょうか」と尋ねると、菅氏は「知りません」と言ったのだ。自身の言葉の重みが問われた一件だった。
「自分の著書まで改ざん」などと批判相次ぐ
政治アナリストの伊藤惇夫さんによれば、政治家が出す本の大半は口述だという。菅氏の本も「記者の質問に答えられなかったことを考えると、自分で書いたのではなく、口述した可能性が高いですね」。
今回の新書から前述の部分が消えていることについて、放送タレントの松尾貴史さんはツイッターに「おやおや、自分の著書でまで証拠隠滅、改ざん、隠蔽」と投稿。「政治家の覚悟 自分の信念を捨て去れる事。菅総理の教え」「『不都合な文書を残さないのは当然』政治家の覚悟ですね」などと皮肉るツイートも目立つ。
森友学園問題で国に情報開示を求める訴訟を起こした上脇博之・神戸学院大教授(憲法学)も取材に「官房長官時代に森友学園や桜を見る会問題で公文書や記録が改ざんされたことを追及されたくなくて削除したとしか思えない。安倍政権でしてきたことを反省しなくていいという表明に等しい」と厳しく批判する。
「編集部の判断で割愛することにしました」
今回の改訂版では、問題の記述があった第4章が丸ごと削除されている。一方でアベノミクスの功績などを語った官房長官時代のインタビューが56ページにわたって追加された。どのような経緯で削除したのか、文春新書編集部に問い合わせると、次のような回答があった。
「新書版を編集する過程で、菅氏が官房長官に就任して以降の発言を加えたいと考え、月刊『文芸春秋』で行ったインタビュー記事4本を再録することにしました」
「単行本の第3章と第4章については、総ページ数など全体のバランスを考えた上で、編集部の判断で割愛することにしました」
「当該箇所のみが意図的に削除されたかのような報道も散見されますが、そうした意図は全くなく、編集上の理由によるものです」
削除は編集部の判断との説明だが、菅氏は知らなかったのだろうか。前出の伊藤さんは疑問を投げかける。「改訂版であっても内容は確認するでしょう。ましてや、記者会見での出来事があったから、(削除された部分は)記憶に残っているはずです」
行方が注目される同内容のブログ
菅氏の公式ブログ「意志あれば道あり」には12年1月28日に投稿された「議事録も作成しない『誤った政治主導』」とのタイトルの記事
一方、菅氏の公式ブログ「意志あれば道あり」には12年1月28日、「議事録も作成しない『誤った政治主導』」(https://ameblo.jp/suga-yoshihide/entry-11148791469.html)とのタイトルで、今回削除されたものとほぼ同じ内容の文章が投稿されている。10月20日午後9時現在、閲覧は可能だ。
そこには「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録はその最も基本となる資料です」の一文に続き「それを作成していなかったのは明らかな法律違反であるとともに、国民への背信行為です」と記されている。「公文書の作成は、政党の主義主張とは全く関係のない、国家運営の基本です」との記述もある。
今後、ブログも削除されないかどうか、注目が集まるだろう。野党は26日召集の臨時国会で、菅氏の著書や公文書管理への認識について質問する方針だ。
チキさんの番組でも話題に。音声聞けます。
上記菅氏のブログのコピペ
2012-01-28
テーマ:
ブログ
今週、東日本大震災に対応するために立ち上げた多くの会議で議事録が作られていないというずさんな実態が、次々と明らかになりました。
歴史的な危機に対処していることへの民主党の意識の薄さ、国家運営への責任感のなさが如実に現れています。
公文書の作成は、政党の主義主張とは全く関係のない、国家運営の基本です。
公文書管理法では、記録を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」とし、意思決定に至る過程の文書を作成することを義務付けています。
1000年に一度という大災害に対して、政府がどう考え、いかに対処したかを検証し、そこから教訓を得るために、政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録はその最も基本となる資料です。
それを作成していなかったのは明らかな法律違反であるとともに、国民への背信行為です。
人類が原発事故を二度と起こさないために、事故が起こった原因、被害の拡大を防げなかった理由を徹底的に究明することは、国民や世界に対し、国が果たすべき重要な責務です。
しかし、福島第一原発の事故に対処した原子力災害対策本部でも議事録は残されていませんでした。
これでは国会の事故調査委員会の検証にも支障が出るのは避けられません。
議事録のないことは昨年5月の時点で問題になって、当時の枝野官房長官は改善を約束し、野田総理もこのことを十分認識している立場にあるにもかかわらず、
その後も作成されずに、23回にわたる昨年末までの原子力災害対策本部の議事録は一切残されていません。
これでは、民主党政権のが自らの失敗を隠そうとしたと疑われるのは当然です。
総務大臣を務めた私の経験からしても、官僚は法令順守意識が高く、政治家に聞きもせずにこのように基本的な事柄を放置するとは到底考えられません。
事実、震災から1ヶ月後の4月の時点で、全省庁の官僚のトップである官房副長官が、文書の作成と保存の徹底を指示しています。
民主党は野党時代に政府の文書管理の不備を責め、情報公開を声高に叫んでいました。
しかし政権交代後、政治主導の象徴とした政務三役会議など、政策決定過程の多くは非公開で議事録も作成されず、「密室政治」となっています。
議事録作成という基本的な義務も果たさず、「誤った政治主導」をふりかざして恣意的に国家を運営する民主党には、政権を担う資格がないのは明らかです。
国会の審議で厳しく質してまいります。