図書館本 良書 大学時代にお会い出来て(授業は無かったけど、色々教えてもらった)幸せ。

ノンフィクションライターの河合氏の聞き取りによりまとめられています。

河岡さん(1955-)の科学に対する真摯な態度が読み取れます。
ワイドショーに出ているニセ専門家との違いが良く分ります。

インフルエンザ、エボラ、そしてコロナと人類に対して大きな災禍をもたらす
ウイルス疾患に関して、実験を積み重ねてきた歴史も非常に分かり易い。
人工ウイルス作成成功時の話や、その後の脅迫メイル等でのCIAの対応なども
興味深いです。

最後に河岡氏は言う
「私は学生時代に獣医になるための教育を受けてからウイルスの世界に入ったから、
人が特別なわけではないとう見方をします。獣医学教育では様ような動物を横断的に
理解することを学びます。そのことは、自然を先入観なく理解する上で大切な思想と
思っています。
人も動物も植物もウイルスもみな同等です。ウイルスを理解するためには、人間目線で
物事をみるのではなく、ウイルスを地球上の一つの要素として理解していくことが
重要だと思います。」