図書館本 良書

先日、フィンランドの教育はなぜ世界一なのか 岩竹美加子 新潮新書 2019を読んで、
海外の教育って面白い(興味ある)と感じた。

本書は父アイルランド人、母は日本人(福岡出身 1965-)、住んでいるのは英国のブライトン。

一人息子(日本語は出来ないと書かれている)が地元の小学校から底辺中学に進学し成長する過程を綴ったエッセイ。
著者自身が保育士として英国で働いた経験もあり、教育に対する視点が非常に興味深い。

簡単に言えば、英国という階級社会、賃金格差、多民族の中での差別や貧困をいかに教育で
良い方向に導けるかという視点があるように感じた。

多様な価値観、人としての尊厳の共有、学校という教育組織と相互理解の場。

メモ
エンパシー(empathy):他人の感情や経験などを理解する能力、
ライフスキル教育
性教育 中学でFGM(女性割礼)を学ぶ

日本の外国人特にアジア出身者へのヘイトや差別が平然と公然で行われる社会の異常さは
すでに世界の多くの人々が知っているだろうし、ディベートなどのスキルを得る教育も
殆ど行われていないのではないでしょうか。
決して英国が優れているとは思わないが、多様性、平等性、相互理解の教育は日本の未来を
担う若者には特に必要だと感じる一冊でした。外国で子供と暮らした4年間の経験がありますが
もっと早くこの本に出合っていれば、違った子供との接し方も出来たかと思う今日です。



ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
ブレイディ みかこ
新潮社
2019-06-21