図書館本

荻上チキさんのラジオ番組に著者が出演していて興味を持った書籍。

社会学者として参与観察という手法(調査地で直接感じた事などを基に数値化出来ないデータ等を
収集する)で沖縄での調査行ったとの事。

出会った少年少女達は異質な存在である著者を受け入れる過程において自身の生い立ちは現状を
吐露していく。
暴走族に参加したり、建設会社や他の業種での就労だったり、性風俗での経営やバイトだったり
種々な場面での沖縄の若者たちが直面している(一部かもしれないが)現実を知る事ができる。

年功序列、帰属意識、学歴、低賃金、暴力、結婚、妊娠、子育て そんな中で這い上がる者、
沖縄を捨てる者、また戻って来る者。

確か沖縄だけは人口減少していないと記憶している。しかし基地問題や基盤産業の脆弱さなどが
指摘されいる沖縄。
日本の将来を託す若者と沖縄の関係性が今後どうなるのか?第3者の外部者として思う。
実は沖縄だけの問題では無いのではないかと。

そしてこの様な社会学調査はいかに沖縄の、いや日本の将来に貢献できるのか?
その答えを読了後に見付ける事は出来なかった。

ヤンキーと地元 (単行本)
打越 正行
筑摩書房
2019-03-23