JR東日本元社長の松田昌士氏死去 国鉄改革3人組―84歳:時事ドットコム
https://business.nikkei.com/atcl/report/16/081500232/082400010/
2018年の記事の中に松田さんの発言として。
開発トップがダメ出し
家田が「明日」という未来は、どのような世界なのか。
炎天下の山梨県でリニア実験線に試乗した。JR大月駅からクルマで15分、JR東海の山梨実験センターから5両編成のリニアに乗り込んだ。
運転開始から時速150kmまでは車輪で走行する。そこから車体が浮き上がり、騒音が少し静かになる。そして2分半で時速500kmに達する。その時、振動や騒音は少し大きいが、新幹線の車内とさほど差はない。周囲とも会話ができる。逆に、減速していくと、時速300km台は徐行運転しているように感じる。そして、時速150kmでガタンという振動とともに「着陸」する。
わずか30分ほどの試乗だが、50年以上かけて開発を重ねてきた技術の完成度の高さは体感できる。ただ、車内は少し窮屈で、両側2席ずつの配列だが、座席の幅や前後のシート間隔も新幹線より狭い。それは、車両開発を主導した三菱重工業が、飛行機の構造を持ち込んだからだ。
鉄道車両の断面は、通常は四角になるが、リニアは卵のような円形になっている。飛行機の胴体と同じで、車内空間は窓側にかけて狭くなっていく。開発当初は座席上に荷台が設置できず、騒音で隣の人の声が聞こえなかった。
そこで、防音対策や、鉄道車両に近い形状への設計変更を重ね、新幹線に近い乗車感覚に仕上げてきた。
だが、そんな短時間の試乗で「いける」と思い込むのは危険な素人考えだとJR東日本元会長の松田昌士は言う。国鉄時代からの経験を基にこう話す。
「歴代のリニア開発のトップと付き合ってきたが、みんな『リニアはダメだ』って言うんだ。やろうと言うのは、みんな事務屋なんだよ」。高価なヘリウムを使い、大量の電力を消費する。トンネルを時速500kmで飛ばすと、ボルト一つ外れても大惨事になる。
「俺はリニアは乗らない。だって、地下の深いところだから、死骸も出てこねえわな」(松田)
記事最初の家田と言うのはリニア、原発、交通分野と必ず政府諮問委員会等に登場する元東大教授である。常に環境より銭な御仁である。
家田 仁(いえだ ひとし、1955年11月 - )