図書館本

ニッポンスゴイがネットやテレビで溢れる今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

井の中の蛙大海すら知らない人々が増えてしまったのでしょうか?


嫌中、嫌韓本が書店に並べられ、歴史修正主義的なフェイクが蔓延している国ニッポン。

敗戦直ぐの、国民が「騙されていた」と声をあげた時代と今が同じ様に感じるのは私だけ?

もちろん、日本の戦後復興での経済発展や教育レベル(識字率等)の高さは世界的にみれば
正しい評価でしょう。

しかし今、過労死がkaroushiという世界共通語になったり、子供の貧困率の高さが指摘されたり

果たして日本の世界の中の立ち位置や幸福度はどうなってしまったのだろう。


本書はそんな日本の変なところをズバズバと指摘しています。
もちろん、世界の色々な国々が隣国の悪口を言ったり茶化していることも書かれています。
本書では書かれていませんが、「パーフェクトヨーロピアン」という有名な笑い話的な
テキストがある意味健全な国家の友好関係を熟成してきたのでしょう。

ニッパン凄いは、実は国が凄いのでなく、「人」個人なんですよね。
芸術にしても、技術にしても、漫画や音楽にしても。
その事を認識するだけでも、世界の見方が変わります。


そもそも、「〜国」はとか「〜人」はという話が出た瞬間、それは話し手の思い込みや
偏見がすでに混入しているという事です。

一点だけ著者の指摘に反論しておきます。
著者は最後に、いくら中国が頑張っても中華料理がフランス料理の様に世界各国の公式晩さん会で
採用される事はない、イギリスの様に中国が多くのロックバンドを生み出す事も出来ないでしょうと
書かれています。
果たしてそうでしょうか?
国では無く人ではないですか?ご自身が書かれた様に。