作者の永野さんとは2度ほど清里哲学塾でお会いした。
そして少しだけお話は聞いた事があります。
本書で彼女の心の叫びや苦悩、そして憤りが読み手の胸に突き刺さります。


読むのが辛い、しかし多くの方に手に取って読んで欲しい。

水俣病事件という犯罪
加害者企業の中にも病に苦しむ人がいる
被害者の中でも差別偏見、憎しみ合う状況がある
被害を隠すために動いた行政、学者、住民がいた
1932年から1968年まで水銀を海に流し続けたチッソ

そして、今もなお、完治することのない肉体的、精神的苦痛に耐えている患者さんがいる

二度とこの様な事件を起こしてはいけない
全ての人がそう思ってはいるのであろう
でも時間は人の記憶を少しづつ消去していく

消去の速度を少しでも遅らせていく
そして後世にしっかりと歴史の中の事実を伝えなければいけない

私も加害者であり被害者であるという態度が必要なのだろうと思う

多くの公害病患者さんや薬害患者さんが今も苦しんでいるという現実を決して忘れてはいけない

豊穣の海が侵され続け、海の生物が死に、猫や犬が狂い死んだ
そして魚介類を摂取した人を侵し、流産をおこし、胎児性水俣病をおこした

平成30年2月10日 石牟礼道子さん逝去
石牟礼さんや原田医師の話も書かれている
未だに認定されない多くの被害者が日々苦しんでいるこが綴られている

水俣病センター相思社の事が最後に説明されている
いつか必ず訪問したいと思います。

相思社
http://www.soshisha.org/jp/
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永野三智さんFB
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