図書館本

間違いなく2019年 自分の読書ベスト5に入ります。今井さんの薬害エイズに関する書籍「赤い追跡者」、NHKの問題を捉えた小説「ガラスの巨塔 」は読んでいましたが、本書は実在の人物をモデルにした小説です。今井さんとの出会いから出版まで7年近く経っているようです。

 戦争の理不尽さ、孤児という差別偏見の戦後を主人公と孤児達を通して人間愛とは何かを綴っています。

東京大空襲を行ったカーチス・ルメイが勲一等旭日大綬章を授賞したことを何気なく(意図的ですね)綴っている。

綾子が吐露する「貧乏なら思いっきり虐められ、成功すれば餌にされる。この国にはいつも人にやさしくない」

そして最終章、主人公の弟に対する想い。


通勤電車等では読まない方が良いです。号泣です。

光の人
今井 彰
文藝春秋
2018-09-28