図書館本

絶対ノーベル賞を取ると断言できる技術の発見と地球に与える影響を開発者自らが綴っています。ゲノム編集技術という大発見とその操作の容易さと危険性にも論考。

特許及びそれから派生する種々な収入から、おそらく第2のノーベル賞を創設出来るほどの資金を得るのでしょう。
危惧することは著者も指摘しているように科学者の社会的責任の枠を大きく逸脱して人間が人間を思う通りに改造し、植物や動物をも思い通りに作り変える事だろうか。
すでに地球レベルでのモラルや規制が議論されている。

備忘録メモ

CRISPARは分子の予防接種手帳の様な役割を果たしている
特定の20塩基のDNA配列を切る分子のハサミ(スイスアーミーナイフ)
低コスト、高校生でも習得可能
Cas9とガイドRNAはわずか数時間で標的遺伝子を編集し、それがすむと細胞内の自然な循環プロセスにより分解される。
GMOサーモン(遺伝子組み換えサケ)食用として認可されるのに20年の歳月
商用化が近いゲノム編集動物(抗ウイルス性家畜、低アレルゲン卵、角なし牛、長毛羊など)
絶滅の復活?
体細胞か生殖細胞か
太乙遺伝子疾患の治療には最適
癌治療の3本柱、外科手術、放射線治療、化学療法 それに加えて免疫療法の可能性
終末期小児がん患者を救ったゲノム編集
ヒト生殖細胞系の遺伝子改変をめぐる倫理的問題
無謀な実験(科学者・技術者の暴走)、技術の乱用や悪用の危険性 アメリカの原爆開発の歴史
1970年代の遺伝子組み換え(ジーン・スプライシング)技術の時に議論
科学技術について、その使われ方を決めるのは社会全体であり、個人や集団の科学者ではない
CRISPARの社会的規制についての会議 2014年から、2015年1月24日ナパバレー
米国の諜報機関は第六の大量破壊兵器に指定 ヂュアルユース問題
安全性、倫理性、規制 2015年 ワシントンでサミット イギリス、中国等
経済格差が遺伝的階層に繋がる可能性
治療と強化の境界線は?
クリスパーツーリズム(ゲノム編集のための医療渡航)

CRISPR (クリスパー) 究極の遺伝子編集技術の発見
ジェニファー・ダウドナ
文藝春秋
2017-10-04