図書館本

タイトルは著者ではなく出版社が付けたのでしょうね。
内容的には植村さん(1956- 東大法科、日銀入行)の日銀スタッフとしてのご経験や出向先での
体験をバブル経済というテーマで綴っています。
総量規制に対する評価、世界でのバブル経済の内容、日銀、大蔵省の不祥事、銀行、証券会社の不祥事。知人の自殺等々。

土地神話(土地の値段は上がり続ける)、原発の安全神話の崩壊にも触れています。

サブプライムローン問題で被害が最小限に止めた例として三井三菱銀行のトップが「リスク管理というよりむしろ感覚的ものです、修羅場をくぐった邦銀の人材によるリスク感覚が、とても大事なのだと思います」これを読んで思ったのは、経済学って何?感覚とか気分でリスクを管理するの?
バクチと同じですか?

残念ながら日銀の国債買い入れ、黒田総裁の2%の物価目標の達成時期の何度もの延期については触れられてはいません。

非常に優秀で仕事の出来る筆者の自叙伝として読むのが良いのでしょうか。

バブルと生きた男 ある日銀マンの記録
植村 修一
日本経済新聞出版社
2017-01-19