【テスラの勝負】 : 飯田香織ブログ 担々麺とアジサイとちょっと経済


NHKの飯田さん、最近アメリカに出向しています。

なかなか日本ではテスラの自動車に関してニュースになりませんよね。
莫大な広告費をもっている大手自動車会社に対する自主規制でしょうかね?(笑)

ちなみにテスラの電気自動車はチャージ無料ですよね。全米にチャージステーションを展開すうと
以前宣言しています。

ブログより

(Wall Street Journal)

Wall Street Journalは、Tesla’s Second-Quarter Sales Hit by Production Shortfall (テスラの第2四半期の販売、生産不足が痛手に)の中で、テスラが 6 月までの四半期に2万2000 台の Model SとModel X (SUV)を販売し、対前年同期比で53 %増えたと伝えています。

この半年で販売したのは 4万7100 台となり、「4万7000 台から 5万台」としていた目標は達成したものの、第2 四半期は 2万3655 台 という市場予想を下回ったということで、テスラは「深刻なバッテリーパッケージの生産不足」がなければ、販売は増えたと説明しています。

6月初旬までは平均してバッテリー生産が40 %落ち込んでいたとしています。テスラは、世界の経済情勢が変わらなければ、ことしの下半期のほうが上半期よりも販売が増えるとしていて、「GM 、フォード、フィアット・クライスラーの6 月の新車販売が落ち込む中のテスラの台頭だ」としています。

テスラは小規模なメーカーではあるものの、 Model 3は3 万 5000ドル(約390 万円)はこれまでの 2つのモデルよりは割安で販売が伸びると予想しています。

テスラを率いるイーロン・マスクCEO がツイートで「 12月にはModel 3を毎月平均 2 万台生産する計画だ」とコメントし、毎週5000 台の生産というこれまでの計画を達成する見通しだということです。

Model 3 をてこに、生産を去年の8万4000 台から来年には50万台まで増やす予定です。

Los Angeles Timesは、More factory problems as Elon Musk’s Tesla starts producing the Model 3 (イーロン・マスクがModel 3の生産開始するも工場でトラブル)で、「テスラのイーロン・マスクは自動車産業に革命を起こし、 21 世紀のヘンリー・フォードになるか?それとも大胆な構想は、大量生産、販売、修理という複雑な現実には準備不足か?」と問いかけます。

「これまでもよりも割安なModel 3 がどの程度、受け入れられるかがわかる 6か月後に判明するだろう」ということです。

2日にイーロン・マスクが7 月末までにModel 3を販売するとツイートし、 12 月には月間2万台=年間24 万台の生産まで引き上げるとしています。

既存の Model XとModel Sの電気自動車については、第 2四半期に2万 2000台の販売にとどまり、前の四半期の2 万 5000台から減ったことを2 日に発表しました。

その理由として「新しい技術と新しいラインを使って生産した 100 kWHのバッテリーパックの生産低迷」を理由にしています。

3万5000 ドルのModel 3の購入に向けて、少なくても38 万人が1000ドル(約13 万円)をすでに頭金として支払っているということですが、このままでは多くの人たちが車を入手できるのは 2018年だろうと予測しています。

Model 3の生産方法はベールに包まれていますが、テスラのエンジニアによると、ガラスの屋根はデザイン性を重視しているだけではなく、ガラスをはめ込む前にロボットが上から社内に手を伸ばすことができ人手を省けるということで、効率的な大量生産を目的としている説明しています。

インターネットでソフトウエアをアップグレードできることから、ディーラーに行く必要がなく、大きなアドバンテージになるとしています。

New York Timesは、待ちに待ったModel 3 が今週、Fremont, Californiaで生産が開始されると伝えています。発売は 7 月28日です。

この工場では生産余力がないため、イーロン・マスク CEO は新たな生産拠点を検討中で、テスラの売り上げの15%を占める中国の上海近くに工場を開設することについて中国当局と協議したと報じています。

先だって、テスラは Model 3の準備に向けて、ネバダ州で50 億ドルをかけて巨大な工場を建設。また資金調達のために、中国の巨大インターネット企業のテンセントに株式の 5%を売却しました。

第2四半期の販売台数が発表された 2日にはテスラの株価が下がったものの、Model 3 への期待感から年初に比べれば 65%上昇し、時価総額は580 億ドルに上り、 GMより40億ドル、フォードよりも 120億ドルも高い水準となっています。





イーロン・マスク 未来を創る男
アシュリー・バンス
講談社
2015-09-16