根性のあるやくざ(No.505) | テキスト版メールマガジン | Webでも考える人 | 新潮社


どんな世界でも一流な人がいます。
学歴なんか関係ない、銭の多寡も関係ない。
義理も人情も大切にする人たちがいる。

僕はたまたま、そんな人を飲み屋でバイトしているときに見ることが出来た。

昔はヤンチャしているとやくざの親分さんに学校の先生が生徒を連れて礼儀を教えてくれと
頼みに行ったなんていう話もあるようです。


一部リンクより転載

<昔のやくざというものは、とにかく人気というものを大切にしていましたから、隣近所の付き合いは本当に大事にしたし、一度切りしか会わない相手にも、すげないことは絶対にしないようにしていたんです>

 だから、やくざの世界には独特の細かいオキテが定められています。

<目上目下に対する挨拶から口の利(き)きかた、相づちの打ちかた、あらゆるところに本当に細かい決まりがある。普通の世界からは程遠い封建的な世界です。女と遊ぶについても、自由に遊ぶというわけにはいかない>

「堅気の女には手を出すな」というのは、よく知られたルールです。やくざとして半端だと「遊ぶ金もねえし、働きも悪いから」素人に迷惑をかけるようなことを仕出かしてしまう。そうなると、「だらしのねえ野郎だ」となって、親分から破門され、誰からも相手にされず、日本中、行きどころがなくなるというのです。主人公は兄貴分から、こうして“任侠道”を叩きこまれます。

「この世界ではな、何が一番大切かというと根性だ。根性がねえ奴は、この世界にゃいられねえ。いいか、家一つをとってみても、大黒柱になる材木もあれば、便所の羽目板になる板もあるだろう。それとおなじようにだ、根性がなければ、いつまでたっても低く見られる。三下でいなけりゃならねえ。反対に、根性が座っていれば、やくざ仲間だけじゃなくて、警察にも一目も二目もおかれるようになるんだ」