図書館本

世の地方公務員(国家公務員も含む)の「3ず」というテキストを以前聞いた事がある。
目立たず、休まず、働かず。この三つのず。
そして言われたことを無難にこなし(こなさなくても)退職金を数千万貰い、退職後はまた関係団体に天下る。
刑事罰でなければクビにもならず、降格人事もほとんど無い。
なんて素敵な職業でしょう。

本書は内田樹さん的に言えば「オーバーアチーブメント」な働く公務員。(給与以上に働く)
テレビ番組で取り上げられた様ですが、私は見ていないのでここではコメントしません。
補助金を取って来て事業を行うのではなく(ここが重要)、既存の枠組みの中で(無駄が多いという現実でもありますが)救急医療体制をiPadを導入して改革したり、
一度没になっていたドクターヘリを再度導入したことなどが綴られている。
若干、綺麗にまとめ過ぎているとは思うけれど、これも協働という文脈でとらえるとしょうがないのかもしれない。

若い優秀な人材が毎年かならず入ってくる県庁やら町村の役場。
そんな彼らを潰すのも、伸ばすのも公務員なのである。
近年、補助金依存の町おこしなどで地方公務員が絡む多くのムダが出てきている(木下斉さんや久繁哲之介さんの著作を参照)。
自分の頭で考えない公務員の存在こそが問題なのだろう。
本書の円城寺さんの様な普通な、そしてやる気のある公務員(自分はエリートではないと吐露している)が自由に
楽しくガツガツ働く環境が増えれば、おのずとバカな公務員は淘汰されると思うのである。

備忘録メモ
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使われていないのにシステム維持の費用 前例踏襲 無謬性