僕は2006年にこの本のメモを残している。 そして2011年に予想通り自然免疫でノーベル賞を受賞している。カエルや魚類体表面に存在するヌルヌルからノーベル賞なのである。

書籍の著者である森氏は野べら(野生のヘラブナ)と釣り堀用に養殖されたヘラブナの違いについて
養殖されたヘラブナは病気に弱い、そして体表面のヌルヌルも少ないと指摘いた。

なぜ、こんな古い話を書くと言えば、先日焚き火をした時にいただいた鵜の噛み跡が沢山ある鮎である。
単に鵜が鮎を仕留めるならそんなに何度も噛まないでも良いのではないか。
鵜匠の方が言うには、ヌメが美味しいのではないかと。
そして、何らかの効用が鵜にあるのではないかと。

「野の学問」とはこんな所に普通にあるのかもしれませんね。

写真は噛み跡のある鮎

「1976年の原作(二見書房)の文庫版

現在釣りをされている方に是非とも読んでもらいたい。

今から約30年前に書かれている事が全く色あせていない。

多くの釣りに対する苦言、未来への夢が語られている。

もちろん、釣魚大全の翻訳者として有名であるが、自らも釣師で評論家、考古学作家。

さらには科学者としの才能もあるのではないか?この事はさらに調べて書こうと思うが、魚の表面のヌルが魚病に重要な役割を果たしているという推察、そしてなぜその研究が行われないかとの不満。

1980年代にカエルの体表面から抗菌ペプチドが発見され、その後植物をも含む多くの生物で関連物質が発見された。現在この発見者はノーベル賞候補にも上げられている。

森氏の示唆を研究者が真剣に取り組んでいれば 今頃日本から素晴らしい業績が出ていたであろう。」



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