図書館本

新潮講座 1からわかる「資本論」第1期 2014年1−3月の活字化

マルクスの「資本論」が単に共産主義へのテキストではないことが分かりました。

自分はもちろん1ページたりとも読んだことはありません。
佐藤さんの多様的な読書力が良くわかります、訳者の違いや原著との差異などを説明してくれます。
そして、参考図書としても複数の関連書籍を推薦するスタンスも好感がもてます。(古本でいくら以下なら買いだとか)
そして、佐藤さんの示唆するところは
「資本論を読んで、資本主義の内在的論理を理解していると、働きすぎて命を失うような愚かな選択をしなくて済む」である。


全くの素人の備忘録メモ
商品は貨幣を愛する
労働力の商品化 竹中平蔵さんは近代経済学者のなかで一番マルクスを読み込んでいる。だからパソナ?
浜矩子さん、マルクを全く読んでない感じ 竹中さんと一橋大学で同じゼミ
講座派と労農派 講座派に転向者多い
賃金の3要素 衣食住と娯楽 労働者の再生産(結婚、子作り、養育) 労働者自身の学習
イデオロギー的偏見を無く読めば、資本論は資本家、労働者、農民が読んでも論理は同じ
資本論は社会の分析 国家ではない 国家は社会の外側 
資本者、労働者 地主  では公務員は? 社会へ寄生している存在、社会の外側にいて、国家の暴力を恃んで、社会から収奪している。(佐藤さんの経験から)
宇野学派は4代目までいかなかった
ボラニー 人間の経済 3要素 贈与、相互扶助 商品経済
池上彰さん、労農派的な発想(佐藤さんも同じ)
小林多喜二の「蟹工船」より葉山嘉樹の「海に生くる人々」 小林はエリート銀行員の耳学問で船員の生活
労働力商品化の不可能性(生産力の有限性)

いま生きる「資本論」
佐藤 優
新潮社
2014-07-31