図書館本 良書です

日韓の間の深層でもありますね。そして親韓になる前に知韓にまずなることですね。

1972年外務省入省、1975年に外交官として韓国の地を踏んでから在韓国日本国大使になった武藤氏(1948-)の見てきた韓国、朝鮮半島そして日本、中国、世界の中でのアジアを論じています。
非常に分かりやすく、歴史に忠実に書かれているように素人には思えます。
武藤さんの様な(駐在する国の言葉をほぼ自由に操る)外交官が世界に出て日本のスポークスマンとして活躍していただければ日本に集団的自衛権も必要ないし、憲法改正も必要ないでしょう。
天皇陛下の祖先が朝鮮半島に居ることにも触れてもらえば更によかったかな。
そして、日本と韓国、日本と中国の仲が悪いと得するのは誰なんだろと考えておいた方が良いといつも思うのであります。(アメリカは日本と韓国の対立を望んでいないと書かれてはいますが)
日韓基本条約時の資金の流れに関しては特に論考されていない。(日本への還元等)


備忘録メモ

挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会 民間の団体)対応では慰安婦問題は解決しない
韓国の一般市民の対日観は、日本人全般の対韓観より健全である
韓国政府は艇対協からの反発に困惑(一民間団体の主張で両国政府が迷惑)
アジア女性基金 による7人+54人(秘密裏に)の元慰安婦が償い金を受領
日本政府の慰安婦問題での「強制性の有無」議論は無意味 
強制性の否定が国際社会での日本の評判を落とす
フィリピン元慰安婦支援団体は償い金の受け取りは拒否していない。
竹島問題 歴史から領土問題へ戻す必要性
東日本大震災 韓国からの莫大な寄付サポート 大使として積極的にメディア出演(原稿なしで対談可能)
日本の政治問題に対する姿勢には疑問を感じているが、日本や日本人に対して悪い感情を持っていない韓国人
財閥の栄枯盛衰は大統領によって決まる
非常に優秀な人材を輩出している韓国の教育(海外志向が強い)
2015年は日韓国交正常化50周年 韓国の反日より日本の嫌韓の方が強い感じ



目次
序 章 反日×嫌韓の背景を読む
第一章 日韓外交最前線〜慰安婦と竹島の攻防
第二章 韓国人は日本の貢献を知らない
第三章 歴代大統領「反日」の系譜
終 章 日韓に明るい未来はあるのか

日韓対立の真相
武藤 正敏
悟空出版
2015-05-20