図書館本

結論から書けば高みからの農業論?という感じの本。

武本氏は金子さんの高校の時からのご友人とのこと、共に1952年生まれ。
そして武本氏は農水省に長く勤められた。
そのせいか、農協問題には言及がほとんど無い(地方の頑張る農協の例は出てくる)
農業問題は農協問題とも言われている訳で、さらには政治案件としての農協問題もあるのであるから
その辺にもメスを入れて書くべきだと思う。

結局は共同体ベースでの食料、電力、エネルギーの地産地消的な取り組みが良いと言っているだけの様に
思えてならない。
大規模農業ができる地域もあるし、家族的農業が可能な地域もあるだろう。
そして何より、優遇されている農業関連の税制の改革も必要ではないだろうか?
職業に貴賤無しであるのなら、補助金等はあっても良いが、税金等のあまりに大きな優遇はおかしいと思うのである。

これまで読んだ下記の本の方が農業問題(農協問題も含む)の解決に大きなインパクトがあると思うのは
小生だけだろうか?

偽装農家 神門善久 飛鳥新社 2009
日本の食と農 危機の本質 神門善久 NTT出版 2006
キレイゴトぬきの農業論 久松達央 新潮社新書 2013
偽装農家 神門善久 飛鳥新社 2009
日本の農業を破壊したのは誰か 山下一仁 講談社 2013 筆者は農水省出身
農協との「30年戦争」 岡本重明 文春新書 2010
農協の大罪 山下一仁 宝島新書 2009



目次
第1章 食と農が崩壊する時

第2章 新しい兼業スタイルへ

第3章 日本の再生可能エネルギーと農村・農業

第4章 農村・エネルギー転換と課題

第5章 「地域分散・ネットワーク型」社会に向かって