小さなダムの大きな闘いを読んでいたので、もちろんこちらも購入。
石木ダム対策弁護団の弁護士さんが多数執筆されている。

アウトドア企業のパタゴニアが石木ダム反対を応援する背景も非常に良く理解できる一冊。

行政(長崎県、佐世保市、国)のまったくデタラメな論理展開、普通に考えれば簡単に論破できるが
情報の開示をしない、金で動かす、行政は責任を取らない。

常に大型公共工事は、工事ありきなのだということだろう。
ダムありき、本来は住民の総意として決まるべき事業が、一部の利権(政治家、ゼネコン、地域有力者)関係者で決定されていく。

本書を読んでいるときにちょうど新国立競技場計画の白紙撤回が決まった。さすがに政府も国民にこれ以上嘘を隠し通せないと認識したのだろう。

超少子超高齢化人口激減社会を迎える中、日本中のダムや公共工事をもう一度すべて情報公開して費用対効果、環境アセスメントを行うことが必須だろう。さもなければ自己負担で作ることをお勧めする。

備忘録メモ
長崎県の治水計画のでたらめ
ダムが洪水を抑止するという嘘の広報
ダム事業が地域経済対策になるという嘘
石木ダム地域振興対策基金(県5億、佐世保5億、川棚6千万)という工作基金 知事の息のかかった内部監査法人
県、市の負担金(税金)300億
水需要予測のでたらめ
川辺川ダム中止と同じ構図

各地のダム建設での騙しの例
 天草・路木ダム(架空の豪雨被害)
 当別(札幌)ダム(水需要の嘘)
石木川まもり隊のHPはこちら。