リニア、突然の放映中止! - 記事の裏だって伝えたい
樫田さんのブログより
2週間ほどマレーシアを取材していました。
12月4日に帰国したものの、未だに頭が切り替わりませんが、本日、リニアを巡り、驚くことがありました。
私の著書「悪夢の超特急 中央リニア新幹線」が、3月上旬に一度は出版予定で、印刷も終え、来週には書店に並ぶぞというタイミングで突然出版停止となったことは以前も書きました。
出版社の上部団体である某大学が「自粛」したのです。JR東海の何を恐れているのか私にははかり知ることができません。
そして、昨日も似たようなことが知人に起こりました。
昨日(12月8日)のNHKのクローズアップ現代では「残土」を特集していました。このなかでリニア工事による残土問題も取り上げられるはずでした。
市民団体「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」代表の天野捷一さんは、この番組から、喫茶店での2時間の打ち合わせ、自宅での2時間のカメラ取材、28日の市民プラザ説明会後のカメラ取材、翌週2時間の東百合丘非常口予定地周辺のカメラ取材・・と長時間にわたり取材に応じ、その編集映像が同番組で放映されるはずでした。
ところが、放映前日、同番組のスタッフから「放映できなくなった」との連絡が。
これはあり得る話なのでしょうか?
結局、同番組では、リニアについては、各県で発生する残土をイラストで紹介した程度です。
どんな公共事業だって、リニアの残土発生量には足元にも及びません。
残土問題のチャンピオンであるリニア工事を無視しての残土特集もないものだと思います。
以下、天野さんからのメールを紹介します。
皆さん、天野です。
本日、明治大学で行われた全国自治体研究集会でリニアの報告と異議申し立てのお願いをしてきました。その帰途、NHK『クローズアップ現代』のスタッフS氏より携帯に電話があり、「明日の放送の番組では、天野さんや住民、川崎市職
員のナマの声は放送できず、こちらで作成したコメントで紹介する」との連絡がありました。
私について言えば、先日の喫茶店での2時間の打ち合わせ、自宅での2時間のカメラ取材、28日の市民プラザ説明会後のカメラ取材、翌週2時間の東百合丘非常口予定地周辺のカメラ取材は一体何だったのかと思います。最初から「顔出しはありませんが、リニアの残土について事実関係や住民の問題意識について説明して欲しい」と言えば済んだものを、最後まで「天野さんのコメントを紹介したい」と言い続けてきて、「天野さんの顔出しやコメントはありません」は無いでしょう。別に過激なことを言ったわけでもありませんし、全て注文に応じてきました。政治介入があった番組でもあり、最終段階で「ダメ出し」があったのかも知れません。
私自身、放送記者時代に、「放送します」と言って取材対象からコメントをいただいて放送しなかったことはありません。
S氏には「取材対象の信頼を失う行為だ」と伝えました。いずれにせよ、皆さんに虚偽のお知らせをした結果になりお詫びいたします。天野は甘野ですね。
リニア残土については番組の最後に手短に触れると言うことなので、番組自体は視聴して下さい。受信料不払いの理由が出来た気持ちです・・・・。
NHKは今までただの一度もリニア問題を報道したことがありません。
それは、以前も書いたかもしれませんが、NHKの会長人事が、安倍首相、そしてその『お友達』である葛西敬之・JR東海名誉会長に握られているからです。
そういう体制はもちろん是正が必要。それにしても、今回は明らかに行きすぎです。