一つの薬が沢山の生命を救い、地域を守る。

医学、科学の本質がここにあると思う。

大分昔、1991年頃、まだ某県の研究員をしている頃に大村先生がご講演をされた。
北里大ではテクニシャン(技術職員)でも論文を書けば博士号を得られる仕組みがあると話されていた。
そのシステムは今も生きていると、知人から聞いた。
博士号(Ph.D. 本来は哲学博士)とは目的ではなく、途中経過なのである、努力して努力して、そしてやっと研究者としてスタートする。
だから学歴も国籍も性別も何も関係ない。
他者のために働く事が大切なのだ。

文化も経済も、いわゆる「時差」が存在する。その時差をお互いの協調で幸せに変えていくのが正しい社会だと思う。その「時差」を理由に途上国を馬鹿にしたり、自らを驕る事こそ滑稽なことはない。

まずは70億分の1の平等を医療や教育の分野から行うのが良いのではないかな。(世界人口70億)

2014年10月20日 東京新聞朝刊

大村先生縮小