図書館本

1979年10月、11月のアサヒグラフ「パイプの森の放浪者」に加筆、修正との事。

堀江さん自身が原発労働者として働き、水木さんが資料等から原発作業員と内部の環境を描いています。
原発で働く労働者の実態は他の方も書いているが、非常に重いベールに包まれている。
下請け、孫請け、さらにその下に存在するヒエラルキー的労働環境。

2011年3月の原発震災。
安全神話が虚偽であることが世界中に示され、原発労働者の実態も明らかになった。
しかし現在も人間が近づくことすらできないメルトダウンした原子炉の廃炉のために多くの作業員が被ばくしながら労働している。

佐野眞一氏が指摘していた。
原発労働者は誇りを持てない。
だから、炭鉱からは歌や物語が生まれたのに、原発はそうではない。それが原発とはどういうものか端的に語っているのではないかと。

水木さんは、太平洋戦争でご自身が地獄を見ている。
撃たれて死ぬ、飢えで死ぬ。慰安婦の事など。