長野日報 (Nagano Nippo Web) - ニュース - リニア工事車両通過 JRの対応に不満・中川村
常に犠牲は弱者にという構図。
曽我村長のあまりに当然の主張
小さな村の道路を1日1700台のダンプが通過する試算を平気で提出して実行しようとするJR東海というブラック企業
以下記事
中川村は4月30日夜、下伊那郡大鹿村で行われるリニア中央新幹線工事の工事車両が村内を走る問題について、現状の説明会を村内の集会所で開いた。村民約70人が参加。村側はJR東海の対応について「住民説明会を開こうとしない」などと不満を示し、引き続き、説明会の開催や住環境保全を約束することなどを求めていくとした。
村側からは曽我逸郎村長、河崎誠副村長、担当者らが出席し、昨年9月にJR東海が「中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価準備書」を公表してから、今年4月に「環境影響評価書」を国土交通大臣に提出するまでの経緯を説明。村はこの間、JR東海に対して、住民への説明会を開くことや、騒音や粉じんなどについて住民が納得できる基準を定めること、ブッポウソウなどの稀少生物に配慮することなどを要望してきた。
村が把握している情報では、JR東海は2016年度に大鹿村で本格的なトンネル掘削工事を始めたい意向で、約10年間にわたって工事が続く。残土の運搬に県道松川インター大鹿線が使用される見込みで、ピーク時には1日1700台余の車両が通行する試算という。
曽我村長は「中川村が(リニアの計画路線上にないため)関係市町村に位置付けられていないことが一番の問題」とJR東海の認識を批判。再三、住民説明会の開催を要望しているが実現しないとし、「『住環境の保全が約束されてから村が協力するのでないと筋が通らない』とJR東海には伝えてある。他の市町村とも連携しながら、きちんとした形で進めてもらえるようにしたい」と述べた。
参加した住民からは「他の道路を使えないのか」「住民の生活にどういう影響があるのか分かりにくい」「村との直接交渉をJR東海に強く迫るべき」などの質問や意見が出され、村側は「まとめてJR東海につなぎたい」などと応えた。