南ア社有林在り方探る リニア、エコパーク見据え特種東海製紙 | 静岡新聞
ちょっと古い記事ですが。
なんだかな〜
南ア社有林在り方探る リニア、エコパーク見据え特種東海製紙
(2014/1/19 07:55)
JR東海のリニア中央新幹線の建設工事が行われる南アルプスで、トンネル掘削発生土(残土)置き場を含む約2万5千ヘクタールの土地を保有する特種東海製紙(東京都)は、広大な社有林の在り方を議論する検討委員会を社内に設置した。
今後、外部コンサルタントや学識者も招請。リニアへの対応も含め、ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)や国立公園指定50年を踏まえた南アルプスの保全活用策を幅広く検討する。本紙取材で明らかにした。
これまでに、社有林活用の一環で今春にも、大井川に管理釣り場を開設する方針を決めた。同社が管理運営する山小屋の二軒小屋から中部電力木賊(とくさ)堰堤の区間に、アマゴやイワナの有料の釣り場を設ける。
特種東海製紙はリニア建設工事に絡む南アルプスの地権者で、同社とJR東海の折衝が今後の環境保全を左右する可能性がある。今年6月が見込まれるユネスコエコパーク登録を踏まえれば、社有林や山小屋の利活用策が焦点になりそうだ。
同社は、検討委での議論を2月ごろから本格化させる考え。社長室の担当者は「リニア工事が社の理念に反するようであれば、何らかの要望もJRにしてかないといけない」と話している。
「保護区や観察区を」 関係者が期待や要望
特種東海製紙(東京都)が南アルプスの社有林の在り方を本格検討する動きに対し、関係者から期待や要望などさまざまな声が聞かれた。
南アルプスのエコパークに関係する10市町村でつくる検討委員会委員長の増沢武弘静岡大特任教授(68)は「自然を守るため、会社独自で自然保護区や観察区を設けるよう求めたい」と述べた。
静岡市議会の最大会派自民党静岡市議団は、JR東海と特種東海製紙との折衝を注視する姿勢だ。昨年末に同社と意見交換会を開き「JRとの交渉過程の情報は、今後定期的に明らかにしてほしい」と要望した。
意見交換会に出席した同市葵区井川自治会連合会会長の栗下浩信さん(53)は「井川地域はかつて、日本の電気事業と経済に多大な貢献をしてきた。今度はリニア計画だ。いつまでも地元だけを利用するのではなく、地元の繁栄も考えた工事にしてほしい」と訴えている。
大井川に有料管理釣り場を開設する動きに対しては、渓流釣り愛好家などから「手つかずの自然の清流というイメージが損なわれる」などと、開設に反対する声もある。