「老人優先経済」で日本が破綻 山下努 ブックマン社 2013

図書館本　若者は読んで損はないよ。すでに損しているけど、、、

山下氏（1963−　山梨出身　朝日新聞社　現AERA）がデータを網羅してブッチャケでマジな話を書き綴るって感じでしょうか。

すでに多くの方は超少子化ウルトラ高齢化社会な日本を認識していて、税金の多くが高齢者に注ぎ込まれていること、個人金融資産（1000兆円を超えると言われる）の大部分も老人人口が保有していることを知っているはず。
果たして介護ビジネスや高齢化対応ビジネスが経済的に意味を持つのか？
特に現在50歳以下（年金で元を取れない人々）の皆さんは真剣に日本の未来と自分の生き方（納税義務）を考えた方が良いかと思います。
すでに我が国はシルバー民主主義からシルバー社会主義に変わりつつあるのかも。

備忘録メモ
人口ボーナスな時代から人口オーナスの時代
時間を高齢者に奪われる（占有される）　「時間の仕送り」をする若者
60年償還ルール（高速道路等）の崩壊＝次世代負担の継続　整備新幹線等も
ムダなダムと道路に埋め尽くされた日本　地方負担分の少ない公共事業　ツケは国民
消費＝金でエネルギーを買う、それで時間を使う
生産＝エネルギー注入で時間を速め、それで金を得る　万事が金
死ぬまで貰える「年金」という所得
5人に二人以上が払っていない国民年金保険料
海外旅行に行ける祖父母と非正規・派遣労働者としての孫世代
人間の高齢化とインフラの高齢化　東京すら巨大なインフラ危機
アベクロ（安倍、黒田）バブルという回春願望としての東京オリンピック
GM（アメリカ）破綻：年金運用利回りを高めに設定、退職者の寿命見積もりを短めに。
公債残高の対GDP比ダントツ日本がトップの210％超え、イタリア120％
国土強靭化という将来世代への押し付け（10年で200兆）
認認介護の現実（認知症を看護する側が認知症）　孫の面倒より自分の時間な老人増加
社会保障費100兆円のサービス7割以上を使う60歳以上
泣きを見る介護師（低賃金、重労働）
富裕税、資産課税（すべての年寄りが弱者という誤り）の導入
年金制度は世代間負担制度へ（これは他の税の専門家も主張してますね）
高齢者の逃げ切り願望

「老人優先経済」で日本が破綻 [単行本（ソフトカバー）]

山下 努

ブックマン社

2013-07-06

英文での序文

Comments

[1. ｔａｍａ]

年金は、上限を下げればいいと思います。もともと助け合いの要素があるのですから。
厚生労働省のモデル世帯年金年収は、２８０万円弱ですが、
国会議員の年金上限は7４０万で、国庫（税金）負担が７割。まずこれを減らさなくっちゃ。

どんなに多くても４00万が上限で、世帯では６00万で打ち止めとかにしても、
そういう方はすでに資産もあるでしょうから、充分に暮らせるだろうと思います。
（もっと低く上限を定めても大丈夫かもしれないけれど、そうすると年金加入者が減りそう）

一律に下げると、生活保護以下の年金で、ギリギリでも誇りを持って我慢して暮らしていた人が破綻して、
生活保護を求めることになり、却ってお金がかかることになってしまうでしょうね。

[2. 鎌倉おやじ]

tamaさん
個人的には積立方式の世代間相互扶助にして欲しいです。
50代は50代の年金を負担、60代は60代のための積立。

生活保護の件はまったく同感です。
以前、田原総一朗さんが厚労省の局長の話として、「生活保護者は年収に直すと６００万位ある」と紹介していました。これは医療費免除や他の免除をトータルするとこうなるのでしょう。

若い人が、自分達の老後のために積み立てて、消費税等で若干の負担をするのが妥当な様に個人的には思うのですが、、、

毎年１兆円単位で社会福祉費用が増えるということは、破綻を次世代に押し付けているようでもあります。