図書館本 他に読み終えた本が沢山あって読書メモしないといけないのだけれど、あまりに素晴らしいので
早く読書メモを公開したいと思ったのだ(笑)

大型店舗に客を奪われたとぼやく商店主
補助金で商店街の活性化とほざく中高年公務員(若い公務員でないのところがミソ)
そんな構図の表裏を久繁さん(1962-)が見事に描き切っている。
税金で講演会を開き、懇親会で久繁さんにいきなり年齢を聞く馬鹿公務員の話をマジ笑いました。
ネットで検索すらしない(ググらない)、さらには当然、著作にすら触れていないのでしょうね。

個人的な感想で恐縮ですが、某県(リニア実験線がある)が主催した講演会で養老さんやら内山節さんを呼んだ無料の講演会での事、主催者側が講演者の思想哲学をまったく知らなかった事に驚いてた事があります。

無性に、無償で若者や女性を応援したくなる久繁さんなのである。
本書執筆中にお父様を亡くされた、そして久繁さんに遺した言葉。
「あなたができる最高のコトを、読者(顧客)に与えなさい。合掌。


さて備忘録的メモ

地元客は自らのニーズに応えてくれる大型店を選んでいる。(商店街が見捨てた地元市民ニーズ)
一見の観光客を狙った観光地化(地元市民のリピーター客を増やす事を考えない)ムダな公共事業となる。
まちおこし(観光振興)と商店街活性化の混同

自治体は権威の言いなり(観光協会会長だったり、広告代理店?)電線地中化事業という公共事業優先

公務員の施策は成功事例の模倣、補助金ばら撒きが多い、その結果商店街は補助金依存
成功事例(境港市の水木しげるロード)は前例にとらわれず長期の思考立案と協調体制の結果。
(時間がかかることを覚悟、自らが働き、協力者への貢献)
結果の平等ありきの発想は効果が出ない。

郷土愛を溢れる者だけが公務員という超安定した職務に就く資格を有すべきであり、地域を豊かにする事が「公務員の使命・存在意義」ではないか。

行政主体の商店街再生の講演会後の懇親会ですら地元の商店街でなく、役所の中で、かつ酒も飲まない。(自腹を切らない公務員、罪悪感も責任感も無いと指摘)
理論の美しさでなく、自ら行動することの重要性
市役所の職員食堂を廃止して、公務員は昼食と懇親会に商店街を利用しましょう!
公務員は公共交通で通勤しなさい。

自治体の中高年男性はなぜ能力と意欲が低い?30年くらい昔は、簡単に公務員になれたから元々、能力と意欲が低い。自治体に30年もいると「自治体固有の風土」に染まり、常識と市民感覚を失う。
公費で視察に行くのはムダ遣い。(事前準備すらしない公務員が多い)視察される側も迷惑、そして効果が出たと聞いた事がない。それはなぜか?身銭を切っていないから。(身銭を切った例として葉っぱビジネスの横石さん)

自治体が行う商店街アンケートの信頼性は低い。顧客目線でないから。
意欲が低い商店主の3パターン 1.事業用地に住み、そこで商いを続けている 2.商いを放棄して不動産オーナーとして 3、商いは放棄したが、節税を主目的に店のシャッターを下ろす「シャッター店主」

成功事例の模倣(コピペ)型商店街再生の失敗(多くの場合中高年商店主の思い込み)
商店街再生のために多額の補助金が導入されたが風俗街となった例(太田市、南口一番街)不動産オーナーの例として
何をやるかは表面的な話に過ぎず「誰のために、何を目的に、どのようにやるか」

顧客がしたい事に無関心な商店主(売りたいものだけ考えている)

釣り好きな床屋さんの話、民営図書館の話などてんこ盛りなのであります。