再掲

原発と同じ構図でしょう、リニアムラ(基本的には土木ムラですが)
官産学複合体で、学(アカデミック)の分野が権威づけをして推し進める利益誘導事業(利益は産業界と学界)

リニア中央新幹線で日本は変わる 中央新幹線沿線学者会議 PHP研究所 2001

10年におよび議論の結果、リニア中央新幹線の持つ意義・役割は次の3点に集約されるとのこと。
1. 国際的な大競争時代における経済社会発展への寄与
2. 災害に強い安全な国土形成への寄与
3. エネルギー・地球環境問題への対応

沢山の大学の先生が頭をひねって考え出した、どうしてもリニア新幹線を作りたいよね〜的な本 まさに権威を振りかざした安全神話作りと経済優先政策。そこには自然景観も人間の幸福感などという考えは一つもない。原発誘致と同じですよね。良いことばかりだよ、だから作りましょうよ。お金も沢山はいりますから。

備忘録メモ
GDP,新幹線一日平均利用者数の頭打ち
子供たちに21世紀の夢をあたえよう?p79
超少子化超高齢化、人口激減社会をまったく考慮していない。
自然災害でリニア新幹線は物資を運ぶことが出来ない事も提示していない。
CO2排出量の少なさを強調するが電力量を無視
2000年ドイツのリニアモーターカー(トランスビット)が採算性などドイツ固有の問題から中止が決定と指摘するが、リニア中央新幹線の採算性や日本固有の問題には触れず
ストロー効果を危惧するむきもあるが、他の追随を許さない個性を持っていれば、逆に人を集めることも出来る。21世紀は頭を使い、付加価値をつける時代だそうだ。(20世紀の人は頭を使わなかったのね)
大航海時代と呼ばれる帆船の時代には、アントワープやブルージュなどの都市が栄え、蒸気船になって船が大型化すると、ロンドンやアムステルダムに中心が移ってしまった(嘘をつくな)
山梨県にとって、エレクトロニクスの次に来る産業はバイオ産業とソフト産業という意見があるそうだ。(少なくとも2010年代にはきてない)
仕事の後、大都市からワインを飲みに来ることができれば、山梨県が文化交流の拠点となる可能性がある。(真剣にそんな事考えている?)
先人たち(若尾逸平、雨宮敬次郎、根津喜一郎)の努力に学び、山梨県はリニア中央新幹線をうまく活かしていくべきだろう。(無理やり先人を出してまでリニア)
ここ、15年、20年を振りかってみれば明らかである。特に最近の3年間に緊急景気対策として100兆円を超える投資が行われた。それ相応の景気浮上に役立ったと思えない。本来、社会資本というものは単純に言えば、50年後、100年後まで「これは平成初期につくられた」と国民に語り伝えられ、子孫に喜ばれるものであるべきではないだろうか。(その通りですよね、それでリニアが必要?)

本書の中央新幹線概要図では南アルプスにトンネルは掘らない。口絵より

序章 リニア中央新幹線とは
第1章東海道新幹線が果たしてきた役割
第2章21世紀の日本におけるリニア中央新幹線の役割
 人と人との交流をさらに活性化する
 より広大な市場をつくりあげる
 日本の技術力向上に大きく寄与する
 災害に強い安全な国土形成への寄与
 エネルギー・地球環境問題への対応
第3章リニア中央新幹線と21世紀の地域づくり
 地域づくりとリニア中央新幹線
 リニア中央新幹線に期待されるものとは(○○県はこうなる、沿線以外の地域はこうなる)
第4章リニア中央新幹線の実現に向けて
付録 超電導磁気浮上式リニアモーターカーの技術開発の経緯と現況
   中央新幹線沿線学者会議の主な活動の記録
リニア中央新幹線で日本は変わる
中央新幹線沿線学者会議
PHPエディターズグループ
2001-08