東京新聞: <「放射能」と書いて「無常の風」とルビを振りたい>。作家…:社説・コラム(TOKYO Web)
3.11以降マスコミ不信は大きくなるばかり。つまりそれ以前もず〜と洗脳あるいは世論誘導されていたんでしょうね。
僕の周りでも東京新聞を購読される方が増えたと思います。
アメリカの貧困も実はマスコミと政府のコーポラティズム(癒着共同主義)の誘導ではないかと堤未果さんが指摘している様に、日本の99%市民が1%の富裕層に奴隷化される日がすでに来ているのかも。
以下筆洗より
<「放射能」と書いて「無常の風」とルビを振りたい>。作家の井伏鱒二さんは、陸軍の報道班員として共にマレー方面に派遣された松本直治さんが書いた手記『原発死』の序文にそう書いた▼松本さんは戦時中、本紙の記者として戦地に赴き、戦後は北日本新聞の編集局長やコラムニストを務めたジャーナリスト。黎明(れいめい)期の原発で働いた一人息子の勝信さんを一九七四年に舌がんで亡くした。三十一歳の若さだった▼電力マンとして東海、敦賀原発で四年間働いた息子の死因を放射線の被ばくと疑い、がん死した原発作業員を訪ね歩いた。膨大な資料を読み込み、「原子力公害」によって息子は命を奪われたと確信する▼「丹念に事実を掘り起こすことで、解明のいしずえの一つになろうと心に決めた」。電力会社の幹部と対峙(たいじ)し、がんと被ばくとの関係を問い詰める執念は心を揺さぶる▼将来の原発事故を憂えた松本さんが亡くなって十八年。吹き荒れた「無常の風」に住む場所を奪われた福島の住民の告訴・告発に対し、東京地検は「大津波は予測不可能だった」として、当時の東京電力幹部や政府関係者四十二人全員を不起訴にした▼国会事故調査委員会が「人災」と断じた大事故なのに強制捜査をすることもなく、結論ありきの印象はぬぐえない。検察が尽くしたのは、刑事責任を免責するための捜査ではないのか。