図書館本 直ぐにテレビや新聞報道を信じてしまう人は必読。

心清き人々はある意味簡単にニセ科学あるいは似非科学に騙されてしまう。
その騙される過程に存在するのがメディアであったり雑誌や本であったりする。

目次からも分かるように、騙す側、あるいは騙すつもりはないが恣意的にデータを操作して都合の良い結論を作り出す側をどの様に見極めるかが本書のキモである。

備忘録的メモ
人に対する環境ホルモン作用が認められたものは無い。
化学物質はどれも、信じられないほどの微量でも影響する。この嘘。
悪いニュースは良いニュースと考えるメディア(警鐘報道的)
化学物質過敏症の難しさ(化学物質以外での可能性、調査の難しさ)
亜硝酸ナトリウムと岩塩、岩塩だからマル?
グルタミン酸ナトリウムと中華料理店症候群の嘘
天然色素と合成着色料
昔はよかった?大豆を昔から食べていたか?昔の食が健全だった? 伝統食に帰ろうは正しい?
マイナスイオンの効果は?
水からの伝言、波動、大人がコロッと騙されるニセ科学
科学報道を見破る十カ条
  1・懐疑主義を貫き、多様な情報を収集して自分自身で判断する

2・「○○を食べれば……」というような単純な情報は排除する

3・「危険」「効く」など極端な情報は、まず警戒する

4・その情報が誰を利するか、考える

5・体験談、感情的な訴えには冷静に対処する

6・発表された「場」に注目する。学術論文ならば、信頼性は比較的高い

7・問題にされている「量」に注目する

8・問題にされている事象が発生する条件、とくに人に当てはまるのかを考える

9・他のものと比較する目を持つ

10・新しい情報に応じて柔軟に考えを変えてゆく


目次

はじめに
第1章 健康情報番組のウソ
第2章 黒か白かは単純すぎる
第3章 フードファデイズムの世界へようこそ
第4章 警鐘報道をしたがる人びと
第5章 添加物バッシングの罪
第6章 自然志向の罠
第7章 「昔はよかった」の過ち
第8章 ニセ科学に騙されるな
第9章 ウソつき科学者を見破れ
第10章 政治経済に翻弄される科学
第11章 科学報道を見破る十カ条
おわりに

こちらのブログは丁寧に本書を解説しています。ご参考までに。