3647柱に不戦誓う 戦争マラリア犠牲者追悼式 - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

戦争とは銃や爆弾で殺し合うだけではないのです。

強制疎開され、そこで感染症で倒れた多くの同胞がいることを知って欲しい。

以下記事
 【石垣】慰霊の日の23日、石垣市は「八重山戦争マラリア犠牲者追悼式」と「石垣市全戦没者追悼式・平和祈念式」を行った。両式典の出席者は戦争マラリアなどで亡くなったみ霊に哀悼の意を表し、二度と戦争を起こさないよう努力することを誓った。
 八重山は地上戦がなかったものの、軍命で住民がマラリア有病地に強制避難させられ、3647人がマラリアで死亡。「もう一つの沖縄戦」として語り継がれている。
 八重山戦争マラリア犠牲者追悼式で中山義隆市長は「住民は軍命により強制疎開させられ、生き地獄を味わった。体験者の高齢化で生の証言は貴重で、決して風化させてはいけない。次世代に継承する責務がある」と式辞を述べた。
 八重山戦争マラリア遺族会の篠原武夫会長は「極限状態で戦争の不条理と残酷さを体験した。戦争を起こすのも人間だが、戦争を許さない努力ができるのも人間だ」と不戦を誓った。
 石垣市全戦没者追悼式では、平和を考える作文コンテストの入賞者が作文を朗読した。
 最優秀賞の平田こころさん(石垣第二中3年)は「最近、日本でも戦争を擁護する意見や考えをニュースで耳にすることが増えてきたように思う。このことに私は恐怖を覚える」と危機感を強調。「戦争のない平和な世界で生きたかった先祖の願いを、私たちが声にしていかなければならない」と誓った。