Amazon.co.jp: 暗闇の思想を/明神の小さな海岸にて: 松下 竜一, 鎌田 慧 (解説): 本


3.11原発震災が無ければ復刻されることは無かっただろう。
『暗闇の思想を』は文庫本が高額で取引されているようだ。幸運にも僕は2010年に読了していた。
松下竜一的な生き方を少しでも模倣出来れば、原発なんか不要であるし、電力消費も抑えられるのだろう。

『明神の小さな海岸にて』は未読である。読みたいと思う。


出版社からのコメント
本来別々の作品として刊行された『暗闇の思想を』とその続編『明神の小さな海岸にて』の二作品を、一冊の単行本として刊行。新たに鎌田慧氏の解説、口絵・著者略年譜を付す。
両作品は、原発が全盛となる前の時代、火力発電所の建設反対運動に著者自らが中心者となって取り組んだ記録であり、その意味でも異色のルポといえます。
1970年代の高度経済成長の只中で、石油ショックが起こり、「エネルギー危機」が叫ばれる中、火力発電所建設を推進する背景にあった「地域開発」、「経済成長」、「グローバル化」といった、現在も原発推進側が主張してやまない理屈に対して、松下氏は「暗闇の思想」を対置し、「戦後日本のあり様」そのものに疑問を投げかけました。そこには、今の私たちが立ち戻って考え直すべき起点が指し示されています。
当時も一部を除き、一般の市民やメインストリームにこの「思想」は広く受け容れられることはありませんでしたが、「3・11フクシマ」というあってはならない事故を経験した今、この時代をいかに生くべきかを真剣に悩み考える市民の間で、改めて松下氏の「暗闇の思想」を自らの問題として見直す機運が高まっています。四十年の時をくぐりぬけ再び時代が必要としている書といえるでしょう。
著者について
1937年、大分県中津市生まれ。高校卒業後、家業の豆腐屋を継ぐ。
1968年、短歌と散文で綴った歌文集『豆腐屋の四季』を自費出版。翌年、講談社から刊行、ベストセラーに。
1970年、豆腐屋を廃業、作家生活に転じる。
1972年、豊前火力発電所建設反対運動へ。
1973年、運動の機関誌として「草の根通信」を創刊。
以後、執筆活動と並走してさまざまな市民運動に取り組む。
1982年、『ルイズ―父に貰いし名は』で講談社ノンフィクション賞受賞。
1998~2002年、著作集 『 松下竜一 その仕事』全30巻が河出書房新社より刊行。
他、著書多数。
2004年、中津市にて死去。67歳。



暗闇の思想を―火電阻止運動の論理 (現代教養文庫 (1127))