朝日新聞デジタル:山梨大教授・佐々木邦明さん-マイタウン山梨


こんな人が教授なのね。

別に、「だれでもかっこいい街に住みたい」なんて思ってないと思うよ。

記者の突っ込みの方が正しいよ!

もしかしてこの人、京大で藤井さんとかと一緒だったのかな。日本強靭化、公共事業大好きな人。

以下記事
山梨大教授・佐々木邦明さん

2012年11月14日

山梨大の佐々木邦明教授(45)

   ■外から人を吸い取る駅に

――リニアの新駅とJR甲府駅のアクセスはバスが有力なようです。

 都市計画の観点からみると、二つの交通の拠点ができるならば、がっちりと結び、軸をつくることが大切。そのためには軌道系の方がよく、バスでは軸になりにくい。

 需要予測から普通に考えればバスで十分だが、「アクセス交通」ということだけでなく、軸に沿って街づくりをすることを考えると、みんなが普段使うものがいい。

 ――数少ない路面電車の支持者ですね。

 新駅ができることで外から人を呼びたい。リニアは次世代の乗り物なのに、駅を降りてバスを待っているのはどうだろうか。投資額が大きくても、50年先でも使えるものを整備した方がいい。

 ――県の財政事情では厳しいのでは。

 たしかに、何十億という投資は決断しにくい。批判も多い。でも、街づくりは、みんなのいいようにすると、みんなが不便になる。切り捨てることも大事。街づくり全体のビジョンを打ち出し、賛同を得ることが重要だ。だれでもかっこいい街に住みたいのだから、「金がかかるからやめよう」とはならないはずだ。

 ――現状ではビジョンが見えてこないですが。

 駅周辺をどうするかを、きちんとクリアしないままアクセスの議論になってしまった。街づくりと並行してアクセスについても議論した方がよかった。大きな方向性だけはきちんと示して、甲府全体で共有するべきだ。

 ――懇話会では、甲府駅とのアクセスにこだわる必要があるのかという意見もありま
した。

 リニアは東京と名古屋、大阪をつなぐ乗り物で、山梨は停車駅に過ぎない。中央の人から見ればそうだし、もっともな意見。でも、山梨にとっては別だ。やはり人口が最も多い甲府駅とのアクセスは重要になる。アクセス以外にも使える交通にして、甲府を住みやすい街にすればいい。

 ――アンケートでは、県内の利用者の半数以上が新駅にマイカーで行くと答えていま
す。それなら駐車場をつくればいいのでは。

 そうすると、周りは駐車場だらけで、降りたらみんな車でどこかにいってしまい、荒涼とした駅になってしまう。そういうケースはいくつもある。

 ――県内の利用者にはその方が便利なのでは。

 新駅には「乗る駅」よりも「降りる駅」になってほしい。ストロー現象の逆で、こちらが外の人を吸うつもりでいなければならない。来る人のためを思えば、車ではない公共交通のアクセスをよくするべきだ。

 ただ、速さだけにこだわっていては、外に出て行くためのアクセスに終わってしまう。多少県民が不便でも、多くの人が来たくなるアクセスにするべきだ。

《略歴》

 ささき・くにあき 1967年、長野県生まれ。京都大大学院で交通計画を学び、名古屋大助手を経て、99年に山梨大工学部の助教授に。2011年から現職。県リニア活用推進懇話会の委員も務めている。

《キーワード》

   ◇リニア新駅とJR甲府駅のアクセス

 リニア新駅とJR甲府駅間のアクセス 甲府市大津町に建設が予定されるリニア中央新幹線の新駅と甲府駅との間約8キロを結ぶ公共交通機関について、これまでにバスやモノレール、路面電車などの案が出ていた。県は初期投資などの面から「バスが有力」とし、専用レーンやバス優先信号機の設置などを検討している。

《取材を終えて》

 甲府市大津町に新駅ができると決まったとき、ずいぶん遠くて不便だと感じた。甲府市中心部から離れた田園地帯に真新しい駅舎がぽつんと場違いに建っている姿しか想像できなかった。甲府駅とのアクセスは、必要最低限のものをまず備えておくのが無難な気がしていた。

 だが、佐々木さんは「想像できないからこそ、魅力ある場所にしておき、多くの人に降りてもらうようにすればいい」という。アクセス交通も街づくりの一環に、というのだ。新駅と甲府駅との間に、たくさんの人が歩き、にぎわいのある街ができる。夢のような話だが、リニアという未知のチャンスを生かすには、それぐらいの目標で、ちょうどいいのかもしれない。

 現在進められている議論は、リスクと批判が、もっとも少ないところに落ち着いてゆくように見える。開業までにもう一度、リニアが停車する街の姿全体について考えてみてはどうだろうか。(田中聡子)