図書館本

前著(資本主義はなぜ自戒したか)がかなりのベストセラーだったそうですが、読んでおりません。これから読みます。

有名な自由貿易推進学者が転向したと新聞等には書かれていた記憶があります。
さて、本書ですが、一通り読んで感じたのは、非常に総花的で著名人の本の引用などを
使って話が作られているという点。
日本型の資本主義を構築したいらしい。

西洋による非西洋の征服、人間による自然の収奪(目新しさはまったくない)
自虐史観である日本(西洋による世界侵略遅らせた日本の抵抗を賛美?)
資本主義以後の世界のあるべき姿を自然を中心に考えたいということらしい。
その辺を和辻さんの「風土」を引いているが、、、
また、やっぱりと思ったが、エマニュエル・トッドを引いて(帝国以後)アメリカの今後の予想やアメリカ的帝国主義の問題点を指摘している。

いくつか備忘録メモ
西洋諸国はこれから失われた20年を経験する(ゴールを過ぎた20年とは考えないようです)
中国の勤勉革命(産業革命に対し)、華僑資本、投機資本流入を阻止する中国戦略(グローバル資本主義に対抗する)、共産党の幹部登用システムのメリット
戦略的・脱原発政策のすすめ(一応、高木仁三郎さんを引いてはいるが、彼を良くわかっていないようだ)、同じ様に里山の四手井先生も引いているが、生存されているような書きぶり。里山復活で農業復活(これも贈与が基本だそうです)
脱原発はすすめるが、最高級の原発は2−3基作りプルトニウムを蓄える(今でも十分なプルトニウムありまよね?)
交換から贈与へ(中沢新一を引いていますが、内田樹さんの方が適切かと)
還付付消費税導入


資本主義以後の世界―日本は「文明の転換」を主導できるか
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