図書館本

個人的には小林さんは嫌いではない。
右あるいは左という枠組みを越えて日本を愛する人だと思っている。

今回のTPPに関する漫画であるが、確かに言いたい事は理解できるが、若干過去の歴史を旨く利用して反TPPに持ちこんでいるようにも思う。
現状で果たして内向きだけの経済で日本だけが生き残れば良い訳でないのは小林さん自身が良く理解しているのだろうし。

しっかり、スティングリッツ教授やエマニュエル・トッドを引用されているが、出来るならばもっとその著作から小林さんが得たアメリカの根本的問題点を指摘して欲しかった。
そして日本の農業を守るための反TPPであるのなら、日本の農業の問題点やJAの問題点なども指摘するべきだろう。

さていくつかの備忘録的メモ
ゴリラ脳保守(ゴリラが可哀そうです、ゴリラは平和を愛する基本草食動物だし)
国防は軍事だけの事ではない(激しく同意します。感染症の防疫や保護貿易も国防ですよね。そして外交で戦争回避がもっともクレバー)
都会発信のメディアはTPP賛成、地方発信のメディアは反TPP、これはスポンサーの影響(ごもっともです)
一部の経済界と政治家とマスコミが私益のために国民をだましている(同意。原発やダム、リニア、高速道路と同じですね)
米韓FTAのISD条項のワナ(勉強します)
日本の輸出はGDPの15%程度(そうなんですか?不勉強な私)
あとがき
日本は少子高齢化が進むので、もはや内需には期待出来ないという意見を良く聞くが、それはグローバリズムというカルトに嵌った外需依存の企業家や政治家や官僚や経済評論家の国民騙しの手口に過ぎない。デブレ不況による内需の縮小を脱却するには、政府が財政出動して、将来のために公共投資をすればいいだけで、その結果内需が膨らめば、企業は国内で雇用を増やし、国内の消費はさらに伸びるとという、現在と逆の循環が起こってくるだけだ。(まさか小林さんは日本強靭化論賛成なんですかね? 国債バンバンじゃぶじゃぶ発行?)

ゴーマニズム宣言スペシャル 反TPP論
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