読んだのは2010年77刷
長男が読めと、くれました。感謝。
チベット民話を宮崎さん(1941-)はアニメーションにしたかったそうだ。
だが、この様な地味な企画は現状の日本では実現不可能だと思い、本書になったとあとがきで書かれている。
人間同士が戦い、時に憎み合う世界。
そんな中にも農という生き方、そして共同体の中での個人の生き方と幸せが描かれているように思う。
18世紀後半のフランスの経済学者ケネーは、農業だけは富を増加させていると主張した。それは農業には自然の生産力が加わっている。彼は社会の富の総量は自然の生産力によってもたらされた以上にはふえないと考えた。
富の総量はいくら技術革新があろうが、おそらく、自然が与えてくれる以上のものにはなりえない。のだと。
宮崎さんは反原発を静かに穏やかに現在表現されていると思う。
網野善彦氏の歴史を読み込んだ「もののけ姫」からも想像できるが、宮崎さんの中には脈々と人間の生き方の有るべき姿がいつも湧きあがっているのだろう。
シュナの旅 (アニメージュ文庫 (B‐001))
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長男が読めと、くれました。感謝。
チベット民話を宮崎さん(1941-)はアニメーションにしたかったそうだ。
だが、この様な地味な企画は現状の日本では実現不可能だと思い、本書になったとあとがきで書かれている。
人間同士が戦い、時に憎み合う世界。
そんな中にも農という生き方、そして共同体の中での個人の生き方と幸せが描かれているように思う。
18世紀後半のフランスの経済学者ケネーは、農業だけは富を増加させていると主張した。それは農業には自然の生産力が加わっている。彼は社会の富の総量は自然の生産力によってもたらされた以上にはふえないと考えた。
富の総量はいくら技術革新があろうが、おそらく、自然が与えてくれる以上のものにはなりえない。のだと。
宮崎さんは反原発を静かに穏やかに現在表現されていると思う。
網野善彦氏の歴史を読み込んだ「もののけ姫」からも想像できるが、宮崎さんの中には脈々と人間の生き方の有るべき姿がいつも湧きあがっているのだろう。
シュナの旅 (アニメージュ文庫 (B‐001))
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