官僚の責任 古賀茂明 PHP新書 2011年7月
図書館本 やっと予約が回ってきました。
あとがきで古賀さんが書かれているように、本書は退職直前に書き終えています。
そんな訳で、前著に比して、また新書であることからか、吹っ切れて想いをそのままテキストに落とし込んでいるように思いました。
本書の要旨は極めて単純明快です。
公務員は誰のために働くか?です。
本書では霞が関の官僚を取り上げますが、基本的には地方公務員を含むすべての公務員への問いかけでしょう。
安倍政権時代から関与した公務員改革、そして3.11以降に表面化した省益と企業益のための公務員の行動規範の低さをご自身の経産省(通産省)キャリア経験から率直に書かれているように感じます。いわゆる脱藩官僚として現在は大阪市の特別顧問としてその才能を発揮していることからも古賀さんの心意気が感じられます。
さて備忘録的メモ
優秀であるはずの官僚がなぜ堕落していくのか
何が彼らを省益に走らせるのか
郵政省と通産省がドブに捨てた2700億円(NTT売却益をベンチャー支援、10億円戻っただけ)
自分達で自分を査定するシステム人事院(弱い立場の公務員?スト権、協約締結権がないから?)
人事院には直接の所轄業界がないが、幹部の天下り先はある(谷総裁の会議ボイコットの裏にある事実、査定権限を内閣人事局に移そうとした折)
官僚がある程度権限を持てるようになるまで(課長補佐)20年近くかかる、その為、人のためになる仕事から出世するための仕事に変貌。国民を見ずに、上司ばかり見て仕事。
民間に対しては若いうちから威張っていても、上役にはからきし弱い。
天下りポストを作る(予算を取り民間に配る)のが業績(民間の営業成績)
国民の生活より公務員の生活重視(数万人の公務員が不要、さらに無駄な事業の廃止)
公務員改革制度は省益公務員から国民公務員へのシステム変更
公務員の身分保障の廃止と実力主義の採用(民間で当たり前) 2009年から能力、実績評価がやっと始まった。
潜在能力の高い若手に仕事の醍醐味を。
イカ型システム;大臣、副大臣、政務官の小ピラミッドの下に次官を頂点とする大ピラミッド
省に所属の公務員(採用時から一生殆どが同じ省に所属)から本来の国家公務員へ
ちょっと可哀そうな人は救わない、守られすぎの人を守らない(公務員そのもの、農業、代々医者の開業医、働ける高齢者)
本当に守られるべき人のためのシステムへ。
ハローワークも民間対応の方が効率的
超過年金給付者は相続財から返済
中小企業の頑張りを阻害するような良いものを安くの思想(某自動車企業の横暴)
人口減少時代で国内需要も減少、今ある金融資産を海外展開する日本企業の株式に変えるのも意味ある
海外企業、観光旅行者の積極的呼び込み(法人税免除等)
英語の出来ない日本人英語教師はクビに
国家の意志としてエネルギー政策、再生可能エネルギーへの転換も一気に進む
原発の可否を国民投票で
官僚の責任 (PHP新書)
クチコミを見る
図書館本 やっと予約が回ってきました。
あとがきで古賀さんが書かれているように、本書は退職直前に書き終えています。
そんな訳で、前著に比して、また新書であることからか、吹っ切れて想いをそのままテキストに落とし込んでいるように思いました。
本書の要旨は極めて単純明快です。
公務員は誰のために働くか?です。
本書では霞が関の官僚を取り上げますが、基本的には地方公務員を含むすべての公務員への問いかけでしょう。
安倍政権時代から関与した公務員改革、そして3.11以降に表面化した省益と企業益のための公務員の行動規範の低さをご自身の経産省(通産省)キャリア経験から率直に書かれているように感じます。いわゆる脱藩官僚として現在は大阪市の特別顧問としてその才能を発揮していることからも古賀さんの心意気が感じられます。
さて備忘録的メモ
優秀であるはずの官僚がなぜ堕落していくのか
何が彼らを省益に走らせるのか
郵政省と通産省がドブに捨てた2700億円(NTT売却益をベンチャー支援、10億円戻っただけ)
自分達で自分を査定するシステム人事院(弱い立場の公務員?スト権、協約締結権がないから?)
人事院には直接の所轄業界がないが、幹部の天下り先はある(谷総裁の会議ボイコットの裏にある事実、査定権限を内閣人事局に移そうとした折)
官僚がある程度権限を持てるようになるまで(課長補佐)20年近くかかる、その為、人のためになる仕事から出世するための仕事に変貌。国民を見ずに、上司ばかり見て仕事。
民間に対しては若いうちから威張っていても、上役にはからきし弱い。
天下りポストを作る(予算を取り民間に配る)のが業績(民間の営業成績)
国民の生活より公務員の生活重視(数万人の公務員が不要、さらに無駄な事業の廃止)
公務員改革制度は省益公務員から国民公務員へのシステム変更
公務員の身分保障の廃止と実力主義の採用(民間で当たり前) 2009年から能力、実績評価がやっと始まった。
潜在能力の高い若手に仕事の醍醐味を。
イカ型システム;大臣、副大臣、政務官の小ピラミッドの下に次官を頂点とする大ピラミッド
省に所属の公務員(採用時から一生殆どが同じ省に所属)から本来の国家公務員へ
ちょっと可哀そうな人は救わない、守られすぎの人を守らない(公務員そのもの、農業、代々医者の開業医、働ける高齢者)
本当に守られるべき人のためのシステムへ。
ハローワークも民間対応の方が効率的
超過年金給付者は相続財から返済
中小企業の頑張りを阻害するような良いものを安くの思想(某自動車企業の横暴)
人口減少時代で国内需要も減少、今ある金融資産を海外展開する日本企業の株式に変えるのも意味ある
海外企業、観光旅行者の積極的呼び込み(法人税免除等)
英語の出来ない日本人英語教師はクビに
国家の意志としてエネルギー政策、再生可能エネルギーへの転換も一気に進む
原発の可否を国民投票で
官僚の責任 (PHP新書)
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