図書館本

読みだして、ふと思ったのである。
「デフレの正体」と同じじゃん(笑)
筆者の小峰氏(1947-)は東大から経済企画庁、国交省、退官後は大学教授。

人口オーナス(負荷)という文脈でデータと自論?が進んでいく。
結局のところの問題は、やはり生産年齢人口層(15歳から64歳)の減少と高齢者の蓄積による経済の落ち込みと人口減少を書いているわけです。
藻谷さんと違うところは、やはり官僚として霞が関を見てきた経験でしょうか?自分の責任は問わない(笑)
結局高齢化社会は現在の子供達に借金を負わせていくわけです。先送りという技をふんだんに使って(選挙にしても高齢者票が政治を左右するわけです)。

若干「デフレの正体」と違う主張は、
本当に問題なのは、労働人口の絶対数が減ることではなく、人口に占める労働人口の比率が低下することである。p68 だろうか。(私の勘違い?)
確か、藻谷さんは絶対数を指標にしていたと思うが。

日本の家計貯蓄率が2009年には2.8%となり米国より低いと書いているが、データにより異なるように見える。さらに日本の個人金融資産1400兆円に関しては触れていない。

結局、この人口オーナス下でやらねばならないのは、高齢者のコスト負担(年金の賦課方式の変更他)と労働持続、女性の社会進出、海外からの観光客等誘致(今回の震災で無理だろうな)等々である。

最後の14章で筆者なりの主張をしているが、果たして実現可能なのだろうか?グローバル化の中で日本が出来ることとは何だろう。



人口負荷社会(日経プレミアシリーズ)
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