図書館本
2009−2010にかけての週刊現代連載を一部手を入れたもの。
初めて日高さん(1958−)の本を読んでみた。調べてみると多くの著作がある。
そして現場主義な方のようだ。そしてかなりの読書家。
いずれにしても本書はメディアとの正しい付き合い方の指南書と言ったところだろうか。
本を読まず、ネットだけの情報で右や左にと揺れ動く愚民にならないための処世術でもある。
しかし、現実社会においてはネットの強大なパワーがイデオロギーまで支配しそうな雰囲気でありますね。

こんな記述が大好きである。
とにかく、上野千鶴子先生の無知と偏見に満ちた「おひとりさま」論にも飽きたことだし、私自身は上の世代と違って自分のことは自分でできるので、上野女史が考える単細胞的男性蔑視論や、2010年あたりで沈静化するはずの「ワーク・ライフ・バランス」一発屋の勝間和代女史が性懲りもなく実践してきた「夫=種馬=役割終えたらはいサヨウナラ」論とは、幸いにして無縁でいる。

目 次

はじめに

第1章 ダダ漏れ民主主義とは何モノか
ダダ漏れは、画期的な良薬なり
ダダ漏れ民主主義へ。秘密主義を超えて、いざ、メディアミクス
結婚式と葬式とネット中毒
活字はどこまで崩壊するのか。あるいは、復興か?
キンドル日本上陸。買い方だけでなく、これで読み方も変わる
電子書籍の衝撃は、電子レンジほどのものである(笑)
現場で考える、現場を見る、現場で読む
「無人島でこの××」について、考えてみた
不倫メールの隠し方に見る、超監視社会
「黒船来襲」なんて、大したものじゃない!
 睡眠障害が急増中。けれども、これがやめられない
「フラット」な関係性へ。覚悟せよ、とんでもない事態も……
ネット空間に漂い続けるデジタルごみ。私事暴露が日常と化す

第2章 何事も体験しなけりゃ始まらない!
ダダ漏れ的な不思議なつながりもまた愉しからずや
指先だけで書く「予定稿」は本当に必要なのか?
せっかち派v.s.のんびり派
走り始めると、なぜ、無理をしてしまうのか
大過ない人生と、挑戦的な人生。そしてTHIS IS IT
待ち方の変容。または、一〇分一〇〇〇円理容の感銘
ツイッター中毒蔓延。つまり多くの人が寂しいのか
「友達がいない!」と、「おひとり様」の間
新旧メディアの共存としての、大読書会
ブック・クラブを私は、流行らせたいと思う
「孤独な読書」と「サロン的な読書」とは、まったく違う体験知
あの古典や名著を手に取らぬまま、読まずに死ねるか

第3章 メディア強者になる!
スーパーサイヤ人並みの質問力を身につけよう
創意工夫をなすための「制限」という魅惑
足利事件で忘れられた精神鑑定書の罪
拉致被害者の「遺骨」をめぐる日本側の錯誤
芸能人の覚醒剤事件も、裁判員制度の対象に
組閣時の日本式「正装」をめぐる、いくつかの疑問と不安
二〇一〇年代、パーソナル・インフラと会社の致命的問題
ツイッターの大ブレイクでメディアを手にした大衆
新聞社は、これからどうやって食っていくのか
モノからライブへ。憧れから体験と参加へ。この動きは止まらない

ダダ漏れ民主主義 メディア強者になる!
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