図書館本

読みだした時は、単なるアフリカでの市場開拓の情報羅列と感じていた。
しかし、読み進むに従い、マーケッティングという行為を通じて、援助とか寄付という枠組みより実は投資やマイクロファイナンスといった方法論の方がアフリカ大陸の発展に繋がるのではないかと思えるようになる。
そして、多くの成功例や苦労談がこれでもかと言うほど紙面を覆う。
固定電話インフラより携帯電話インフラ整備の方がコストパーフォーマンスも良いし種々の許認可手続きも少ない、そして多くの人々がそれを使い革命的な情報量と情報スピードを得る。
さらに在外アフリカ人が自らの才能と資産を母国に投資し始めている。腐敗とか内戦、飢餓と言ったマイナスな情報が多いアフリカが実はすでに眠りから覚めて自らの資源とヒューマンリソースを使って走りだしているのだ。
企業する人々も社会的貢献(CSR)を着実に遂行しながら利益を確保していく。外部に搾取された歴史からまさに新たな歴史の扉を大きく開いているようである。ODAや技術移転などという援助スキームが果たしてどれだけアフリカの人々に役だっているのか、あるいは逆に発展を遅らせているのかを正しく評価しなければならないだろう。


アフリカ 動きだす9億人市場
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